[X-E2 vs DMC-GX7 vs E-P5 vs NEX-6 比較] ミラーレス一眼各社上級モデルの違いをみる
11月8日に発売となった、『Fujifilm X-E2』。
外見こそ変更がないものの、基本機能をブラッシュアップし富士フィルムのミラーレスカメラとして予約2世代目を迎えるに至りました。
富士フィルムのラインナップとしては上位にX-Pro1が存在し、そこからレンズ交換式ミラーレスカメラ事業へと参入しました。
X-E1は3か月遅れの販売で後発の機種でしたが、X-E2では販売時期が逆転する形となります。
そこで、現行ミラーレスカメラのライバル機種と比較していきたいと思います。
まずは発売日と特長はそれぞれ下記となっています。
製品名 | [NEW]X-E2 | LUMIX DMC-GX7 | PEN E-P5 | α NEX-6 |
---|---|---|---|---|
発売時の価格 | \100,000 | \105,000 | \99,800 | \92,800 |
メーカー | 富士フィルム | パナソニック | オリンパス | ソニー |
発売日 | 2013年11月09日 | 2013年09月12日 | 2013年06月28日 | 2012年11月16日 |
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以下、ミラーレス中級機を比較します。
X-E2の特長的なカラーフィルター配列のローパスレスは健在。有効画素数は同等。画質はフィルムメーカーならではのX-E2が素晴らしい。
X-E2は富士フィルムの最大の特長ともいえる、光学ローパスフィルターを使用しないカラーフィルター配列を実現しています。同サイズのセンサーを搭載しているNEX-6と同列には語れませんが、画質に関しては一歩秀でているのではないでしょうか。
ただ、オリンパスも、パナソニックもこの世代になり急激に画質のスコアを伸ばしており、APS-C機へと肉薄しています。レンズ次第ではどの機種も素晴らしい写真が撮影できます。
X-E2のISO200スタート。高感度は画質は評判高し!
X-E2の最大の短所は現行APS-C機にも関わらず通常感度がISO200からということでしょうか?上限に関しては各所で評判が高く、高感度での画質はフルサイズ並みとも言われています。カタログスペックでは分からない部分ですが、間違いなく評価できそうです。
製品名 | [NEW]X-E2 | LUMIX DMC-GX7 | PEN E-P5 | α NEX-6 |
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マウント | Xマウント | マイクロフォーサーズマウント | マイクロフォーサーズマウント | α Eマウント |
画像処理エンジン | EXR Processor II | ヴィーナスエンジン | TruePic Ⅵ | BIONZ |
画素数有効画素数 | 1,670 万画素有効 1,630 万画素 | 1,684 万画素有効 1,600 万画素 | 1,720 万画素有効 1,605 万画素 | 1,670 万画素有効 1,610 万画素 |
映像素子:企画映像素子:サイズ映像素子:種類 | APS-C23.6 ~ 15.6X-Trans CMOS IIセンサー | フォーサーズ17.3 ~ 13.016M Live MOSセンサー | フォーサーズ17.3 ~ 13.0LiveMOS | APS-C23.5 ~ 15.6″Exmor” APS HD CMOSセンサー |
画素ピッチ | 4.8 μm | 3.8 μm | 3.8 μm | 4.8 μm |
ローパスレス | ○ | – | – | – |
ISO感度 | 200 ~ 6400[拡張感度 : 100 ~ 25600][ISOオート : 200 ~ 6400] | 200 ~ 25600[拡張感度 : 125 ~ 25600][ISOオート : 125 ~ 12800] | 200 ~ 25600[拡張感度 : 100 ~ 25600][ISOオート : 100 ~ 25600] | 100 ~ 25600[ISOオート : 100 ~ 3200] |
DxOMark Raw画質評価 | ||||
総合評価 | – | 70 | 72 | 78 |
ポートレイト (色深度) | – | 22.6 | 22.8 | 23.7 |
風景(ダイナミックレンジ) | – | 12 | 12 | 13 |
スポーツ(限界ISO感度) | – | 718 | 895 | 1018 |
ボディは全メーカーともマグネシウム合金を採用。重量はAPS-Cのほうが軽い逆転減少。マイクロフォーサーズ陣営はボディ内手振れ補正を搭載。
ボディは、この価格帯ならではの高品位なボディを各メーカー実現しています。
重量は、センサーサイズの大きなAPS-C機のほうが軽く、マイクロフォーサーズ陣営のほうが100g辺り重くなっています。マイクロフォーサーズ陣営にはボディ内手振れ補正機構が内蔵さ、その分重量が上がっているのではないかと思われます。
またシャッター速度もマイクロフォーサーズ陣営が1/8000を実現しています。センサーサイズが小型の方がシャッターユニットが小さく済む分高機能を実現しやすいのでしょうか?
製品名 | [NEW]X-E2 | LUMIX DMC-GX7 | PEN E-P5 | α NEX-6 |
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サイズ(幅x高さx奥行き) | 129 x 75 x 37 | 123 x 71 x 55 | 122 x 69 x 37 | 120 x 67 x 43 |
重さ | 300 g | 402 g | 366 g | 287 g |
ボディ外装 | マグネシウムダイキャスト [トップ・前カバー] | マグネシウム合金 | マグネシウム合金 | マグネシウム合金 |
シャッタースピード | 1/4000 ~ 30 | 1/8000 ~ 60 | 1/8000 ~ 60 | 1/4000 ~ 30 |
モニタサイズ | 3.0 inch 104 万ドット | 3.0 inch 104 万ドット | 3.0 inch 104 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット |
ボディ内手振れ補正 | – | ○ | ○ | – |
手振れ補正方式 | – | イメージセンサーシフト方式 | イメージセンサーシフト方式5軸手ぶれ補正 | – |
ゴミ取り機構 | ○ | ○ | ○ | ○ |
ライブビュー | ○ | ○ | ○ | ○ |
内蔵ストロボ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Wi-Fi | ○ | ○ | ○ | ○ |
AF性能では、X-E2、NEX-6が像面位相差AF。E-P5、GX-7がコントラストAF。
こちらでもAPS-C機とマイクロフォーサーズ陣営で二分しています。
各機種の特長は
- X-E2 : 世界最速0.08秒位相差AF
- NEX-6 : 高速・高精度を両立した新開発「ファストハイブリッドAF」
- E-P5 : 位相差AFを凌駕する極小のAFポイント『スーパースポットAF』を実現
- GX-7 : -4EVでも合焦する『ローライトAF』
中級機として、像面位相差に対応した、X-E2、NEX-6が一見優位に見えます。X-E2は世界最速のAF性能を、NEX-6は両立したスピードと正確性を謳います。
とはいえ、マイクロフォーサーズ陣営のE-P5、GX7のコントラストAFはかなり速いと評価は十分高いです。
さらに、E-P5はマクロ撮影などに活躍できる『スーパースポットAF』。GX-7は-4EVでも合焦する『ローライトAF』とコントラストAFは一歩踏み込んだAF機能で勝負をしています。
常用する分には両機種とも問題ないかと思います。
製品名 | [NEW]X-E2 | LUMIX DMC-GX7 | PEN E-P5 | α NEX-6 |
---|---|---|---|---|
AF方式 | インテリジェントハイブリッドAF(像面位相差AF/コントラストAF) | コントラストAF | FAST AF(コントラストAF) | ファストハイブリッドAF(像面位相差AF/コントラストAF) |
AFセンサー | – | – | – | Exmor APS HD CMOS センサー |
AF測距点数 | – | 23点 | 35点 | 99点 |
AF輝度検出範囲 | – | -4.0 ~ 18.0 | – | – |
AFエリア | エリア選択AF(EVF/LCD:7×7の49エリア選択)オートエリアAFフォーカス枠サイズ可変 | – | 35エリア/オールターゲットシングルターゲット(標準サイズ/小サイズ選択可能)グループターゲット(35点中9点) | マルチポイント(99点(位相差検出方式)25点(コントラスト検出方式))中央重点フレキシブルスポット |
AFモード | シングルAFコンティニュアスAFMF(リング回転式) | AFS(シングル)AFF(フレキシブル)AFC(コンティニュアス)MF | シングルAF(S-AF)コンティニュアス AF(C-AF)マニュアルフォーカス(MF)S-AF+MF追尾AF(C-AF+TR) | シングル(AF-S)コンティニュアス (AF-C) |
AF補助光 | ○ | ○ | ○ | ○ |
タッチAF/シャッター | – | ○ | ○ | ○ |
AFその他機能 | プリAFフォーカスチェックフォーカスピーキング | AF:顔認識追尾 / 23点 / 1点 / ピンポイントMF:MFアシスト(AF+MF、表示方法切換(PinP/全拡大)拡大倍率切換(PinP:3倍~6倍 / 全拡大:3倍~10倍)拡大ポジション変更タッチ操作可MFガイドアイセンサーAF
タッチパッドAF |
タッチAFシャッターピーキング機能顔優先AF/瞳検出AF | アイスタートAF |
ファインダー性能、モニタ性能はほぼ同等。X-E2のみ固定モニタ、タッチ機能なし。E-P5は外付けEVFながらクラス最高性能。
2世代目のX-E2ですが、ここでは他機種との差異が見られます。
モニタサイズ、ドット数はほぼ横並びですが、タッチモニタ、チルト液晶ではない機種はX-E2だけ。他社とはちょっと違った立ち位置なので必然かもしれません。
両機能が気になっている方は要確認です。
製品名 | X-E2 | LUMIX DMC-GX7 | PEN E-P5 | α NEX-6 |
---|---|---|---|---|
モニタサイズ | 3.0 inch 104 万ドット | 3.0 inch 104 万ドット | 3.0 inch 104 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット |
タッチモニタ | – | ○ | ○ | ○ |
チルト・バリアングル | – | ○ | ○ | ○ |
ファインダー形式 | EVF | EVF | 外付け | EVF |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100 x 100 | 100 x 100 | – | 100 x 100 |
ファインダー倍率 (35mm換算) | – | 1.39 (0.7) | – | 1.09 (0.73) |
EVF | 0.5型 有機ELファインダー 約236万ドット | LVF(ライブビューファインダー)約276万ドット相当可動式 | – | 約235.9万ドット XGA有機EL 1.3cm(0.5型)電子式ビューファインダー 「XGA OLED Tru-Finder(トゥルーファインダー)」 |
結局何がおすすめなの?
この4機種のお勧めをあげるとなると、
- 高画質に拘りたい。フィルムメーカーの色が好き。定評のFujinonレンズが使いたいなら『X-E2』。
- 定評のあるボディ内手振れ補正、ファインダーもチルトして快適に撮影でき、レンズが豊富なマイクロフォーサーズ。『E-P5』『GX7』。
- APS-Cの画質、ソニーならではの機能を備えた優等生な『NEX-6』。
でしょうか?
このクラスのカメラであれば、どれも素敵な写真が撮影できます。
正直すべておすすめできるモデルですが、私が一台を選ぶのであれば趣味性がもっとも高い、X-E2を使いたいです。メインは別の機種で担っているのでできる選択肢です。一台で賄うのであれば、マイクロフォーサーズがレンズも多くとてもおすすめです。
最終的には、使いたいと思う機種が一番だと思います。いかに自分になじむ機種なのかを決めるのかが一番です。