RAW現像って何?RAWとJPEGのメリットデメリットとRAW現像による写真の違い

  1. 2015.05.27

20130804-20130804-NIKON 1 V1-DSC_8022-Edit-4-4

写真を撮り始めてもっとうまくなりたいと、カメラや写真のことを調べていると、RAW、現像といった言葉が巷にあふれていると思います。

 

そもそも最初はJPEGとRAWって何が違うの?っていうかRAWって何??
ってところから始まると思いますので、今回は細かいところは省きつつ、作例を交えて解説してみたいと思います!

 

RAW現像って聞くと、その言葉だけで難しいように聞こえますが、実際やっていることは撮った写真を専用のソフトを使って、JPEGよりも自由度が高く、自分の思った通りに仕上げるだけです!

 

 

RAW(ロウ)とJPEG(ジェイペグ)と現像について

一眼レフ・ミラーレスカメラが保存するファイル形式には種類があり、写真を撮影した時にはおおまかに “JPEG” と “RAW” と呼ばれるファイルを保存することができるようになっています。

 

JPEGは画像のこと

JPEG“は写真を撮っているなら聞きなれていると思いますが、パソコンやスマートフォンなど、あらゆる環境で簡単に見ることができる画像ファイルのことをいいます。ファイル名を見るとjpg、jpegだったりしますが同じJPEGファイルです!

 

スマートフォンや、コンデジであれば基本的にJPEGだけしか保存できませんね。

 

RAWはJPEGにするための素材

RAW“は直訳すると”生”。その名前通り未処理のデータで、”JPEG“にする前の素材となるデータのことを言います。現像と呼ばれる行程を行うことで、JPEGに変換します。

 

簡単にいえば、JPEGファイルは完成された写真で、RAWファイルはJPEGにするための未完成の素材になります。

 

最近の高級コンデジや、一眼レフ・ミラーレスカメラであれば保存することができるようになっています。

 

現像ってなんだ?

ここまで現像って言葉がちょこちょこ出てきますが、そもそも現像って何さ!?って話になると思います。

 

詳しく説明すると大変なことになりますので、有名な例えで現像料理をすることと置き換えて考えることができます。

 

料理は、肉や野菜などの食材や調味料を使って、料理することで完成しますが、
写真も同様で、RAWという素材(食材)を使って現像(料理)することで、写真として完成させることができます。

 

※実際に Lightroom CC を使った際の現像方法はこちら

RAWとJPEGのファイルの違い

なんとなく分かったところで、RAWとJPEGの違いをざっくり見てみましょう。

RAW JPEG
ファイルサイズ 大きい 小さい
画質
色数 約6870万色
(各12bitの場合)
約1670万色
(各8bit)
専用ソフト 必須 いらない
スマホ・タブレット対応
後から修正
その他 機種によるがカメラのメモリが足りず連続撮影枚数は少ない 連続撮影枚数は多い。カメラによっては無制限も
ホワイトバランスを後から修正できるので、難しいシーンに最適
撮影に集中できる
ホワイトバランスを後から修正できない
白飛び、黒潰れを救いやすい 白飛び、黒潰れが救いにくい

ファイルサイズは1,600万画素のカメラでJPEGが4MB程度の場合にRAWは16MB程の大きさになります。RAWは画素分の赤、緑、青の3色の情報に加え、プレビュー用にJPEGが埋め込まれているため非常に大きなサイズになっています。

 

ひと昔であれば、大容量のSDカードは高価でしたが最近は安価になってきたため特に保存に苦労することもないかと思います。

 

RAWとJPEGの違いを詳しく見たい方はこちらを参考に。

 

写真になる仕組みをなんとなく理解する

raw-jpg_01

頑張って図にしてみました。

 

今回はかいつまんで説明しますが、
光をカメラのイメージセンサーに当てることで、赤、緑、青(光の三原色)の3色をデータとしてそれぞれ数値に変換します。

 

それを画像処理エンジンを通して処理を行い、JPEG、RAWのそれぞれのファイルに書き出します。3色に分かれるってことが難しいかもしれませんが、今回はそういうものだと思ってください!

 

JPEGは、カメラ内で現像され完成したものが保存される

カメラ内でJPEGにする場合は、カメラに設定された各種設定(ホワイトバランス、シャープ、彩度など)をもとに3色に分けた色を合体してカメラ内で現像を行い、JPEGとして書き出します。

 

優秀な料理人がカメラの中にいるので、簡単なレシピを渡してある程度お任せしてしまおうということです。

 

そのままのJPEGを『撮って出し』などといった呼び方をすることもあります。

 

RAWはカメラ内で素材のまま保存される

RAWで保存する場合は、カメラの設定はスルーされ(カメラによっては反映されるものもあるようです)、色も3色に分かれたまま保存されます。これをパソコンに移動して、ソフトウェアで現像を行いJPEGに変換します。

 

カメラという優秀なハンターが射止めた食材を、鮮度が保ったままそのまま出荷(メモリカードに保存)するイメージでしょうか。

 

 

つまり、デジタルの写真はそもそもカメラ側で現像を行うかPC側で現像を行うかの違いになります。

 

RAW現像は写真が上手くなる?

ここまででも初心者には若干難しそうな印象を受けると思いますが、むしろ初心者の方が積極的にRAW現像を行ったほうがいいと思っています。

 

RAW現像は、それだけ一つの写真に向き合う時間が長くなるので、写真について考える時間が長くなり、細かい部分の荒も目立ちます。自分の中であーでもないこーでもないと考えることで、次はこう撮ってやろうなどと次に生かすことができ、写真が上手くなります。

 

また、手塩にかけた写真はそれだけ愛着も涌きますね!

 

実際RAWから現像するとどんな違いがでるの??

実際どんな違いが出るのか、分かりやすい例を選んでみたので見ていきましょう。

 

ホワイトバランスが後から自在に変更できる

P1050081

こんなWBがおかしい写真を撮ってみました。

 

P1050081-7

JPEGで色を頑張って修正してみました。

全体的に色褪せた紫がかった状態になってしまいます。あまり美味しくなさそうですね。

 

P1050081-4

RAWだとここまで自然な色にボタン一発で修正できます。チョコレートがしっかりチョコレートしています。

 

ハイライトの白飛び・黒つぶれ

P1350736-2

例えばこの写真

 

P1350736-2

JPEGの写真を明るくしてみました。

天井部分に注目してください。いくら明るくしても黒くつぶれたままでした。

 

P1350736

RAWをJPEGと同じ設定で明るくしてみました。

天井の真っ暗だった部分のディテールがしっかり浮かびあがっています。

 

このように一見写っていないように見える場所でもRAWはしっかりデータを残しています。だてにファイルが大きいわけではありません。

 

逆にハイライトの部分も同様で、JPEGだと真っ白に飛んでしまっている部分に雲がちゃんと残っていたりします。ただし、白飛びと黒潰れでは、デジタルの場合は暗い部分の方が強いです。RAWを撮り始めの人の写真はアンダー目になりがちになるのはあるあるだと思います。

 

ここまで極端な現像をしても意味はないですが、悪い写真は普通に、良い写真はさらに良い写真にすることができます。

 

ノイズ処理の違いをみる

R0030502-3

左がLightroomのデフォルトのセッティング。右がカメラ撮って出しのJPEGです。

右はモアモアしてしまっていますが、左はしっかり解像していますね。

 

10778426694_92ce0b302d_k

小さいですが、ブログサイズでもわかるノイズ感のこの写真。

 

10778411544_9f5ad1296e_k

ノイズ除去に定評のある現像ソフト “DxO Optics Pro”のPRIME機能を使って滑らかになりました。

 

case_7_compare

ノイズ処理は現像ソフトによりますが、概ねカメラ内の現像よりキレイに取り除くことができます。

 

RAW現像の例をみる

8号目~本8合目 - 富士山

後で見てみると、場所は好きだけど結構設定間違えていたなぁって写真が、

 

20130804-20130804-NIKON 1 V1-DSC_8022-4

頑張って現像するとこんな感じになります。

雲海と手前の山小屋と登山道の輝度差がありすぎるため、段階フィルター、ブラシを使って調整しています。思い出はプライスレス。

 

20160906-P1500204

もうちょっと炎を魅力的にしたいなぁ、って場合には

 

炎の部分に円形フィルターを使って、炎周辺の輝度を抑えることで炎により注目させ、炎の明暗差を強調することで、より炎の荒々しさを出しました。

 

20160819-P1490609-3

水族館に行って、ちょっと水が緑過ぎるなぁ。って場合には

 

ホワイトバランスと、白かぶり補正を駆使して綺麗な水の色に。

 

 

絞り、シャッタースピード、ISO感度など、露出と瞬間の切り取りに関することは現場で合わせることが必須です。

 

ただ、一瞬のタイミングを逃したくない場合や、夕日やミックス光源の室内など、ホワイトバランスの変更をなかなかしていられない場合などRAWで撮影しておけばそれだけ撮影のタイミングに集中することができます。

 

特に最初のころは絞りはこれで、ISO感度はああで、ホワイトバランスは…、ってあれこれ考えているとシャッターチャンスを逃してしまいますね。フィルム時代はフィルムでISOを固定してあるなど、今の時代は便利な反面あれこれ考えることが逆に多すぎると思います。

 

RAW現像ができる汎用ソフト

RAWを現像するために、キヤノンならDigital Photo Professional、ニコンならCapture NX-Dなどの無償のソフトが提供されています。ここでは他メーカーから出ている汎用ソフトを紹介します。

 

Adobe Lightroom(アドビ ライトルーム)

言わずとしれた現像界の巨匠”Adobe Lightroom”。カタログと呼ばれる写真の管理機能も超強力です。一番使われているソフトなので、一番情報が多いのも魅力的なポイントです。

Dxo Optics(ディーエックスオー オプティクス)

カメラの機材レビューなども行っているDxo社の”Dxo Optics”。ノイズ処理機能”Prime”は時間かかりますが超強力です。

SilkyPix(シルキー・ピクス)

国産の現像ソフト市川ソフトラボラトリー社の”SilkyPix”。

Capture One(キャプチャーワン)

RawTherapee(ロウ・セラピー)[無料]

無料でRAW現像ができる”RawTherapee”。
以前使用したことがありましたが使い勝手が合わず使用を断念したツール。バージョン4になって劇的に改善されたようなので頃合いを見てレビューして見たいと思います!日本語にも対応しているようです。

Apple 写真 [無料]

MAC OS X からはApetureの開発が中止され “写真” アプリに統合されました。誰でも使えるようになった代わりに編集機能は簡易的になったそうです。

 

汎用の現像ソフトを使う何よりのメリットは、複数のメーカーにまたがる機材を持っていても同じソフトで管理できることです。
ただし、最新の機材はメーカーが対応するまで扱えなかったりとデメリットもありますので、必ず自分のカメラに対応しているかチェック、または体験版で試してみましょう。

 

今回のまとめ

ここまでたっぷりRAWに関することを書いてきましたが、とにかくRAWを使えと行った話ではありません。その人それぞれの撮影スタイルがあり、それぞれが楽しんで撮影するのがベストです!

 

ただ、こういったこともできるんだよ!RAWは怖くないよ!ってところを覚えていていただければ幸いです!

 

RAWファイルを残しておけば、ソフトの進化や自分の現像テクニックの向上で昔の写真をさらによく見せることができたり、ふとした時に過去の写真が必要になった場合に非常に重宝します。

 

ちなみに、私のおすすめはRAW+JPEG(Sサイズ)の両方を保存することです。JPEGで保存しておけば、外出時にもすぐに確認やアップロードするといった使い方ができ、外でピックアップしておいて、帰ってからじっくり気にいった写真だけ現像するといったことが簡単だからです。

 

それぞれ自分にあったスタイルで写真を楽しみましょう!

 

 

アンケートもやっておりますので、よければご回答頂ければ幸いです!

 

※パッケージ版のLightroom 6も売られていますが、最新機能、最新カメラ、レンズへの対応が行われないため「CC(Creative Cloud)」版をおすすめします。
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