「DxO Optics Pro 9」RAW現像ノイズ除去比較テスト。噂のPRIME機能を試してみる
普段はLightroom 5で現像していますが、ノイズ機能は3からあまり進化がありません。
先日発表された 『DxO Optics Pro 9』 は、新たに『PRIME』と呼ばれる、時間が恐ろしくかかる代わりに綺麗にノイズを除去できる機能が搭載されました。
そこで公式ページからデモ版がダウンロードできるので、噂のPRIME機能を実験して見たいと思います。
基本的にノイズに弱いほうが結果がよくわかるので Nikon 1 V1 で撮影した写真でテストしていきます。
掲載順に、
- 1.Nikon View NX そのまま現像(ほぼ撮って出し)
- 2.DxO Optics Pro 9 標準設定
- 3.DxO Optics Pro 9 PRIME
での書き出しとなっています。現像時のパラメーターはいじっておりません。
以下比較です。
各写真はリンク先のFlickrから等倍で表示できます。切り替えて試してみてください。
CASE1
1.ISO800 Nikon View NX 処理時間 数秒
2.ISO800 DxO Optics Pro 9 標準設定 処理時間 1:03
3.ISO800 DxO Optics Pro 9 PRIME 処理時間 2:11
三つの写真を拡大して、比較してみるとよくわかりますが、ViewNXはカラーノイズが目立ちます。
『DxO Optics Pro 9 標準設定』でもかなり優秀ですが、PRIMEはさらに良くノイズが消えています。若干ディテールが失われ、塗り絵のようになってしまうのが気がかりですが、等倍で見なければ全然問題ないですね。縮小画像でも電灯や、信号の光が滑らかに見えます。
CASE2
1.ISO800 Nikon View NX 処理時間 数秒
2.ISO800 DxO Optics Pro 9 標準設定 処理時間 0:44
3.ISO800 DxO Optics Pro 9 PRIME 処理時間 1:40
右側ビルの 凸凹がどこまで残るかと思いましたが、驚きの凸凹です。
いや、これすごくないですか?
CASE3
1.ISO2000 Nikon View NX 処理時間 数秒
2.ISO2000 DxO Optics Pro 9 標準設定 処理時間 0:36
3.ISO2000 DxO Optics Pro 9 PRIME 処理時間 1:34
右の花は艶感が戻ってきて綺麗になりましたが、花びらの細かい陰影は残念ながら消えています。また、左奥のボケに階調がなくなり、色の階層がはっきり見えてきてしまいます。
気にならないっちゃあ気にならないです。パラメーターを追い込めば十分見せれる写真になりそうです。
CASE4
1.ISO2500 Nikon View NX 処理時間 数秒
2.ISO2500 DxO Optics Pro 9 標準設定 処理時間 0:46
3.ISO2500 DxO Optics Pro 9 PRIME 処理時間 1:51
飲めたもんじゃなさそうなビールが、美味しそうなビールに生まれ変わりました。
テーブルクロスの細かい模様も残っています。
CASE5
1.ISO800 Nikon View NX 処理時間 数秒
2.ISO800 DxO Optics Pro 9 標準設定 処理時間 0:37
3.ISO800 DxO Optics Pro 9 PRIME 処理時間 2:10
夜景がつるつるになりました。 窓もつるつるです。
CASE6
1.ISO800 Nikon View NX 処理時間 数秒
2.ISO800 DxO Optics Pro 9 標準設定 処理時間 0:41
3.ISO800 DxO Optics Pro 9 PRIME 処理時間 1:41
アスファルトのざらざらがなくなってしまうんじゃないかと思いましたがちゃんと残りました。すごいです。
道路の奥の部分は、さすがにしょうがないと思います。
CASE7
1.ISO3200 Nikon View NX 処理時間 数秒
2.ISO3200 DxO Optics Pro 9 標準設定 処理時間 0:41
3.ISO3200 DxO Optics Pro 9 PRIME 処理時間 2:02
1inchセンサー禁じ手。ISO3200で撮影した写真もこの通り。
いかがでしたでしょうか?
正直私が一番びっくりしておりますが、細かい描写でもディテールがよく残り、自然な色のままノイズを除去してくれます。
ただPRIME機能は確かにすばらしいですが、とにかく処理時間がかかります。
私の環境。Mac miniのCore i7、メモリ16GBでも、Nikon 1 V1 の1,010万画素のノイズを除去するのに平均2分程度かかってしまいました。
それよりも遅い環境はもちろん、高画素になればなるほど時間がかかります。
それでも、綺麗な写真が出力できるのであれば越したことはないかもしれませんね!
過去の失敗写真なんかを引張りだして現像してあげると、また新しい視点が生まれるかもしれません。
公式ページから、一ヶ月使えるデモ版がダウンロードできるので、ぜひ使用してみてください。