[キヤノン EOS 7D Mark II vs 7D 比較] 7D Mark II からみる、Canon APS-Cフラグシップ機の違い

キヤノンからAPS-Cセンサー搭載フラグシップモデルとして新しく登場した『キヤノン EOS 7D Mark II』。
先代の『EOS 7D』からは5年の歳月を経て、待ちに待った後継モデルの発売となります。今回は、速射性能、AF性能に特化した、キヤノンのフラグシップ両機を比較していきたいと思います!
発売日、特長はそれぞれ下記となっています。
| 製品名 | [New]EOS 7D Mark II | EOS 7D |
|---|---|---|
| 発売時の価格 | \208,000 | \188,000 |
| メーカー | キヤノン | キヤノン |
| 発売日 | 2014年11月15日 | 2009年10月02日 |
| 位置付け | APS-Cフラグシップ | APS-Cフラグシップ |
| よく買うショップリンク | ||
| 注目機能 |
『EOS 7D Mark II』AF・AEの特長
『EOS 7D Mark II』機能の特長
他 |
『EOS 7D』の特長
他 |
以下、比較を見ていきます。
『EOS 7D Mark II』は10コマ/秒の連写性能!オールクロス65点AFセンサー搭載の最強動体撮影カメラ!
連写速度は10コマ/秒など、『EOS 7D』を大きく上回る速射性能
連写速度は10コマ/秒に、連写枚数はそれぞれ、RAW31枚、JPEG1,090枚。『EOS 7D』の8コマ/秒、RAW25枚、JPEG130枚を大幅に上回ります。
『EOS 7D Mark II』はオールクロス65点AFセンサー搭載。AF性能はプロ機『EOS-1D X』並みかそれ以上!?
AFセンサーは『EOS 7D』のオールクロス19点AFセンサー、全測距点F5.6対応から、『EOS 7D Mark II』はオールクロス65点AFセンサー、中央1点はF8対応に。
また、『EOS 7D Mark II』は『EOS-1D X』にも搭載されていた、被写体の特徴を見分け、自動追尾を行う『EOS iTR AF』を搭載し。人の形、顔などを認識できるようになったりと、より強化されたAFを搭載しています。
シャッタースピードは1/8000と同じ。シャッター耐久回数は15万回が20万回へ向上。レリーズタイムラグは55msとされます。また、人工光源下の露出のばらつきを抑制する『フリッカーレス撮影』にも対応します
| 製品名 | [New]EOS 7D Mark II | EOS 7D |
|---|---|---|
| 仕様 | ||
| 連写性能 | 10.0 | 8.0 |
| 連続撮影コマ数 | RAW : 24~31 JPG : 130~1090 RAW+JPG : 18~19 |
RAW : 23~25 JPG : 110~130 RAW+JPG : 17 |
| レリーズ耐久テスト | 200000 | 150000 |
| シャッタースピード | 1/8000 ~ 30 | 1/8000 ~ 30 |
| オートフォーカス | ||
| AF方式 | 位相差AF + [LV時]デュアルピクセルCMOS AF | 位相差AF |
| AFセンサー | 専用AFセンサー [LV時]デュアルピクセル CMOS |
– |
| AF測距点数 | 65点 (クロスタイプ 65点) |
19点 (クロスタイプ 19点) |
| AF輝度検出範囲 | -3.0 ~ 18.0 | -0.5 ~ 18.0 |
| AFエリア | スポット1点AF(任意選択) 1点AF(任意選択) 領域拡大AF(任意選択上下左右) 領域拡大AF(任意選択周囲) ゾーンAF(ゾーン任意選択) ラージゾーンAF(ゾーン任意選択) 65点自動選択AF |
1点AF スポット1点AF 領域拡大AF ゾーンAF 19点自動選択AF |
| AFモード | ワンショットAF AIサーボAF AIフォーカスAF |
ワンショットAF AIサーボAF AIフォーカスAF |
| AF補助光 | △ | △ |
| タッチAF/シャッター | – | – |
| AFその他機能 | EOS iTR AF(顔/色情報を使用したAF) AFカスタム設定ガイド機能 被写体追従特性 速度変化に対する追従性 測距点乗り移り特性 AFマイクロアジャストメントにより対応 |
AFマイクロアジャストメントにより対応 |
| 自動露出機能 | ||
| 測光方式 | 15万画素RGB+IR測光センサー使用、252分割TTL開放測光 | 63分割TTL開放測光 |
| 測光モード | 評価測光(すべてのAFフレームに対応) 部分測光(中央部・ファインダー画面の約6%) スポット測光(中央部・ファインダー画面の約1.8%) 中央部重点平均測光 |
評価測光(すべてのAFフレームに対応) 部分測光(中央部・ファインダー画面の約9.4%) スポット測光(中央部・ファインダー画面の約2.3%) 中央部重点平均測光 |
| 測光範囲 | EV 0~20(常温・ISO100) | EV1~20(常温・EF50mm F1.4 USM使用・ISO100) |
| 露出補正 | 手動:1/3、1/2段ステップ±5段 AEB:1/3、1/2段ステップ±3段(手動露出補正との併用可能) |
手動、AEB(手動露出補正との併用可能) 補正量:1/3、1/2段ステップ±5段(AEB±3段) |
| その他 | フリッカーレス撮影 | |
『EOS 7D Mark II』はEOS初となる新開発の『デュアル DIGIC 6』!
画像処理エンジンには、EOS初となり新開発の『DIGIC 6』を二基搭載する『デュアル DIGIC 6』を採用し、速度と精度にこだわりました。EOS 7Dは『デュアル DIGIC 4』。
撮像素子は、こちらも新開発の有効約2020万画素CMOSセンサー、ベース感度はISO100~16000。拡張感度はISO51200。『EOS 7D』の有効 1,800 万画素、ISO100 ~ 6400、拡張感度ISO12800を大きく上回ります。
| 製品名 | [New]EOS 7D Mark II | EOS 7D |
|---|---|---|
| 仕様 | ||
| 画像処理エンジン | デュアル DIGIC 6 | デュアル DIGIC4 |
| 画素数 有効画素数 |
2,020 万画素 有効 2,020 万画素 |
1,800 万画素 有効 1,800 万画素 |
| 映像素子:企画 映像素子:サイズ 映像素子:種類 |
APS-C 22.4 ~ 15.0 CMOS |
APS-C 22.3 ~ 14.9 CMOS |
| 画素ピッチ | 4.1 μm | 4.3 μm |
| ローパスレス | – | – |
| ISO感度 | 100 ~ 16000 [拡張感度 : 100 ~ 51200] |
100 ~ 6400 [拡張感度 : 100 ~ 12800] |
| 記録フォーマット | JPEG RAW[14bit] M-RAW[14bit] S-RAW[14bit] |
JPEG RAW[14bit] M-RAW[14bit] S-RAW[14bit] |
| DxOMark Raw画質評価 | ||
| 総合評価 | – | 66 |
| ポートレイト (色深度) | – | 22.0 |
| 風景(ダイナミックレンジ) | – | 12 |
| スポーツ(限界ISO感度) | – | 854 |
動画はフルHD/60pへ。ライブビュー時のAFは『デュアルピクセル CMOS AF』!
動画撮影時のAFは『デュアルピクセル CMOS AF』へ
『EOS 7D Mark II』は『EOS 70D』に初搭載されたライブビュー時にも高速なAFを実現する『デュアルピクセル CMOS AF』を搭載しました。『EOS 7D』はコントラストAFのみなので、動画撮影時に大きな差があります。ただし、60pでの撮影時はサーボAFが動作しない仕様だそうです。
また『EOS 7D Mark II』は、PCでの編集がしやすいMP4記録にも対応。HDMI出力、ウィンドカット/アッテネーターなどの細かい録音設定などなども搭載しました。
| 製品名 | [New]EOS 7D Mark II | EOS 7D |
|---|---|---|
| LV時のAF方式 | [LV時]デュアルピクセルCMOS AF | コントラストAF |
| バリアングル | – | – |
| 動画記録サイズ/フレームレート | 1920×1080 [60p/50p/30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p/30p/25p] 640×480 [30p/25p] |
1920×1080 [30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p] 640×480[30p/25p] |
| ファイル形式 | MOV MP4 |
MOV |
| 圧縮方式 | MPEG-4AVC/H.264 可変(平均)ビットレート方式 |
MPEG-4AVC 可変(平均)ビットレート方式 |
| 音声記録形式 | リニアPCM | リニアPCM |
『デュアルピクセル CMOS AF』を使った 70D のテストムービーです。参考までに。
ファインダー倍率1倍。新ガラスプリズム採用に画面表示を一新
『インテリジェントビューファインダーII』搭載、操作音がしないサブ電子ダイヤル
『EOS 7D Mark II』は『インテリジェントビューファインダーII』による透過型液晶デバイスを搭載、ファインダー内に様々な情報を表示します。また、液晶モニタは92万ドットから約104万ドットへ、GPS機能・ロガー機能、デュアルカードスロット、タッチで操作できる静電容量方式のサブ電子ダイヤルを装備しています。
バッテリーライフは減少、ライブビュー時は厳しいレベル
気になった点として、バッテリーの持ちは『EOS 7D』の約800枚から、約670枚へと減少しています。さらにはライブビューでの撮影時は約250枚となってしまいます。
外形寸法は、幅、高さに1mm、奥行に4mm大きくなった、約149 x 112 x 78mm。重量は変わりません。
| 製品名 | [New]EOS 7D Mark II | EOS 7D |
|---|---|---|
| 仕様 | ||
| マウント | キヤノンEFマウント | キヤノンEFマウント |
| ボディ外装 | マグネシウム合金 | マグネシウム合金 |
| モニタサイズ | 3.0 inch 104 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット |
| サブモニタ | ○ | ○ |
| タッチモニタ | – | – |
| その他機能 | ||
| 防塵/防滴 | ○ | ○ |
| ゴミ取り機構 | ○ | ○ |
| ライブビュー | ○ | ○ |
| バリアングル | – | – |
| 内蔵ストロボ | ○ | ○ |
| Wi-Fi | – | – |
| サイズ・重さ | ||
| サイズ(幅x高さx奥行き) | 149 x 112 x 78 | 148 x 111 x 74 |
| 重さ | 820 g | 820 g |
| 電池/電池型番 | LP-E6N/LP- | LP-E6 |
| 参考撮影枚数 | 670 | 800 |
| 対応記録メディア | コンパクトフラッシュ SDHCカード SDカード SDXCカード |
コンパクトフラッシュ |
| デュアルカードスロット | – | |
キヤノン EOS 7D Mark II : EOS 7D を画像で比較する

■正面
5年の年月を経ましたが、ボディは基本的に前モデルを踏襲。正面から見ると、ミラーアップのボタンの位置、『Mark II』のロゴを入っています。
若干肩が水平に近くなり。全体的に丸みを帯びた形状です。よく見ると、細かいラインでの微調整がされています。

■背面
ボタンの配置はほぼ同じ。液晶右に『クイック設定ボタン』増設されています。その上、『マルチコントローラー』の回りには『測距エリア選択レバー』が増設、電子ロックスイッチの位置も右側に変更されました。
その他ボタンの機能に関しては各所で入れ替わっています。

■上面
アクセサリシューの前の四角は『GPSアンテナ』が設置されています。左ダイアルに『モードダイアルロック解除ボタン』が新たに採用されました。サブ液晶の表示に関しても若干変更されています。

■下面
右下『拡張システム端子』がなくなりました。

■側面
グリップのラインの凹みが大きくなり、シボ加工が背面まで続いています。
いかがでしたでしょうか??
『EOS 7D Mark II』は速射性能、AF・AE精度に絞って性能を高めてきました。
主に野鳥、鉄道、スポーツ、飛行機、野生動物、モータースポーツといった動く被写体を撮影する層がターゲットとなり、『EOS 7D』ユーザーにとっては、待ちに待ちすぎてしびれを切らした人も多い、買い替え需要を掘り起こす機種だと思います。
また、先代が同時期に発売されたニコンのAPS-Cフラグシップ機『Nikon 300s』はいまだ後継機が発売されておりません。動体の被写体をメインとしている場合、これからはキヤノン一択になる可能性も秘めたカメラかと思います。
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