ソニー α7 II vs α7 vs α7R vs α7S 比較。α7 II ILCE-7M2からみる、SONYフルサイズEマウントカメラの違いをみる
ソニーから2014年12月5日に発売されるフルサイズセンサー搭載ミラーレス一眼カメラ『α7 II ILCE-7M2』。2013年11月15日に発売された『α7 ILCE-7』の後継モデルとして、早くも約1年ぶりのリニューアルとなります。
『α7 II』での最大の特長となる『ボディ内光学式5軸手ブレ補正機能』を搭載し、最大4.5段の手振れを補正します。ボディサイズが大きくなっていますが、基本仕様に関してはそこまで変化はないようです。
それでは、α7シリーズの各機種『α7』『α7R』『α7S』と機能の比較をしていきたいと思います。
製品名 | Newα7 II ILCE-7M2 | α7 ILCE-7 | α7R ILCE-7R | α7S ILCE-7S |
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発売時の価格 | \190,000 | \150,000 | \220,000 | \230,000 |
メーカー | ソニー | ソニー | ソニー | ソニー |
特長 | ボディ内手振れ補正 位相差AF |
位相差AF | 高画素 ローパスレス |
低画素 高感度耐性 |
発売日 | 2014年12月05日 | 2013年11月15日 | 2013年11月15日 | 2014年06月20日 |
[仕様比較] 『α7 II』は手振れ補正を初搭載。基本仕様は前モデルと同等
画像処理エンジンには『BIONZ X』を引き続き搭載しています。
『α7』と同じ有効2,430万画素、常用感度ISO100~25600と主な基本仕様は前モデルと同等となっています。
4.5段の手振れを補正する『イメージセンサーシフト方式5軸手ぶれ補正』を搭載
『α7 II』では最大の特長となる『ボディ内光学式5軸手ブレ補正機能』を搭載。最大4.5段の手振れを補正します。
手振れ補正は、静止画、動画の両方で利用可能です。一般的なレンズ内補正式が採用する角度ブレへの対応に加え、シフトブレや回転ブレにも対応しています。
従来のOSS(レンズ内手振れ補正機能)を内蔵したレンズでは、角度ブレをレンズ側で行い、シフトブレ、回転ブレの補正がボディ側で行われ、より強力な手振れ補正を実現します。マウントアダプタを介した、Aマウントレンズでも同様のようです。
『α7 II』のボディは、フロントカバーにもマグネシウム合金を採用
『α7』では、トップカバーのみマグネシウム合金でしたが、『α7R』『α7S』と同様にフロントカバー、内部構造体にもマグネシウム合金を採用し剛性を高めました。
製品名 | Newα7 II ILCE-7M2 | α7 ILCE-7 | α7R ILCE-7R | α7S ILCE-7S |
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仕様 | ||||
マウント | α Eマウント | α Eマウント | α Eマウント | α Eマウント |
ボディ外装 | マグネシウム合金 [トップカバー フロント] | マグネシウム合金 [トップカバー] | マグネシウム合金 [トップカバー フロント] | マグネシウム合金 [トップカバー] |
画像処理エンジン | BIONZ X | BIONZ X | BIONZ X | BIONZ X |
画素数 有効画素数 |
2,470 万画素 有効 2,430 万画素 |
2,470 万画素 有効 2,430 万画素 |
3,680 万画素 有効 3,640 万画素 |
1,240 万画素 有効 1,220 万画素 |
映像素子:企画 映像素子:サイズ 映像素子:種類 |
フルサイズ 35.8 ~ 23.9 CMOS |
フルサイズ 35.8 ~ 23.9 CMOS |
フルサイズ 35.9 ~ 24.0 CMOS |
フルサイズ 35.6 ~ 23.8 CMOS |
画素ピッチ | 6 μm | 6 μm | 4.9 μm | 8.4 μm |
ローパスレス | – | – | ○ | – |
ISO感度 | 100 ~ 25600 [拡張感度 : 50 ~ 25600] [ISOオート : 100 ~ 6400] |
100 ~ 25600 [拡張感度 : 50 ~ 25600] [ISOオート : 100 ~ 6400] |
100 ~ 25600 [拡張感度 : 50 ~ 25600] [ISOオート : 100 ~ 6400] |
100 ~ 102400 [拡張感度 : 50 ~ 409600] [ISOオート : 100 ~ 102400] |
ボディ内手振れ補正 | ○ | – | – | – |
手振れ補正方式 | イメージセンサーシフト方式5軸手ぶれ補正 | – | – | – |
記録フォーマット | JPEG RAW |
JPEG RAW |
JPEG RAW |
JPEG RAW |
連写性能 | 5.0 | 5.0 | 4.0 | 2.5 |
連続撮影コマ数 | RAW : 25 JPG : 50 RAW+JPG : 23 |
RAW : 25 JPG : 50 RAW+JPG : 23 |
RAW : 14 JPG : 15 RAW+JPG : 13 |
RAW : 30 JPG : 65 RAW+JPG : 25 |
シャッター形式 | フォーカルプレーンシャッター | フォーカルプレーンシャッター | フォーカルプレーンシャッター | フォーカルプレーンシャッター |
シャッタースピード | 1/8000 ~ 30 | 1/8000 ~ 30 | 1/8000 ~ 30 | 1/8000 ~ 30 |
DxOMark Raw画質評価 | ||||
総合評価 | – | 90 | 95 | 87 |
ポートレイト (色深度) | – | 24.8 | 25.6 | 23.9 |
風景(ダイナミックレンジ) | – | 14 | 14 | 13 |
スポーツ(限界ISO感度) | – | 2248 | 2746 | 3702 |
[モニタ/EVF比較]『α7 II』はモニタの解像度が123万ドットへアップ!
『α7 II』では、モニタサイズは3.0インチと同じですが、ドット数123万ドットと、『α7』の92万ドットから大きく向上しました。アスペクト比は変わらず4:3となっています。
EVFは視野率100×100、ファインダー倍率0.71倍、約236万ドット有機EL 1.3cm(0.5型)電子式ビューファインダーと変更はありません。
製品名 | Newα7 II ILCE-7M2 | α7 ILCE-7 | α7R ILCE-7R | α7S ILCE-7S |
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モニタ | ||||
モニタサイズ | 3.0 inch 123 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット |
アスペクト比 | 4:3 | 4:3 | 4:3 | 4:3 |
タッチモニタ | – | – | – | – |
ライブビュー | ○ | ○ | ○ | ○ |
チルト | ○ | ○ | ○ | ○ |
ファインダー | ||||
ファインダー形式 | EVF | EVF | EVF | EVF |
ファインダー視野率(上下/左右) | 100 x 100 | 100 x 100 | 100 x 100 | 100 x 100 |
ファインダー倍率 (35mm換算) | 0.71 | 0.71 | 0.71 | 0.71 |
アスペクト比 | 4:3 | 4:3 | 4:3 | 4:3 |
EVF | 約236万ドット有機EL 1.3cm(0.5型)電子式ビューファインダー | 約236万ドット有機EL 1.3cm(0.5型)電子ビューファインダー | 約236万ドット有機EL 1.3cm(0.5型)電子ビューファインダー | 約236万ドット有機EL 1.3cm(0.5型)電子ビューファインダー |
[AF/AE比較] 『α7 II』はAF速度が30%アップ!1.5倍の追従性
『α7 II』では『α7』と同じファストハイブリッドAF(像面位相差AF/コントラストAF)を採用しています。
117点の位相差AFセンサーと、25点のコントラストAFに変更はありませんが、『α7』からアルゴリズムが進化し、AFが30%高速化。動体予測も従来比約1.5倍の追従性能を実現しているそうです。
製品名 | Newα7 II ILCE-7M2 | α7 ILCE-7 | α7R ILCE-7R | α7S ILCE-7S |
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オートフォーカス | ||||
AF方式 | ファストハイブリッドAF(像面位相差AF/コントラストAF) | ファストハイブリッドAF(像面位相差AF/コントラストAF) | ファストインテリジェントAF(コントラストAF) | ファストインテリジェントAF(コントラストAF) |
AFセンサー | “Exmor” CMOS センサー | “Exmor” CMOS センサー | “Exmor” CMOS センサー | “Exmor” CMOS センサー |
AF測距点数 | 位相差AFエリア 117点 コントラストAFエリア 25点 |
位相差AFエリア 117点 コントラストAFエリア 25点 |
コントラストAFエリア 25点 | コントラストAFエリアz 25点 |
AF輝度検出範囲 | -1.0 ~ 20.0 | 0 ~ 20.0 | 0 ~ 20.0 | -4.0 ~ 20.0 |
AFエリア | ワイド(117点(位相差検出方式)/25点(コントラスト検出方式)) ゾーン 中央 フレキシブルスポット(S/M/L) ロックオンAF(ワイド/ゾーン/中央/フレキシブルスポット(S/M/L)) |
マルチポイント(117点(位相差検出方式) 25点(コントラスト検出方式)) ゾーン 中央重点 フレキシブルスポット(S/M/L) |
マルチポイント(25点(コントラスト検出方式)) ゾーン 中央重点 フレキシブルスポット(S/M/L) |
マルチポイント(25点(コントラスト検出方式)) ゾーン 中央 フレキシブルスポット(S/M/L) ロックオンAF(ゾーン/中央/フレキシブルスポット(S/M/L)) |
AFモード | シングル(AF-S) コンティニュアス (AF-C) ダイレクトマニュアルフォーカス(DMF) マニュアルフォーカス(MF) |
シングル(AF-S) コンティニュアス (AF-C) ダイレクトマニュアルフォーカス(DMF) マニュアルフォーカス(MF) |
シングル(AF-S) コンティニュアス (AF-C) ダイレクトマニュアルフォーカス(DMF) マニュアルフォーカス(MF) |
シングル(AF-S) コンティニュアス (AF-C) ダイレクトマニュアルフォーカス(DMF) マニュアルフォーカス(MF) |
AF補助光 | ○ | ○ | ○ | ○ |
AFその他機能 | スマイルシャッター 動体予測 フォーカスロック 瞳AF |
スマイルシャッター 動体予測 フォーカスロック 瞳AF |
スマイルシャッター フォーカスロック 瞳AF |
スマイルシャッター フォーカスロック 瞳AF |
自動露出機能 | ||||
測光方式 | 1200分割ライブビュー分析測光 | 1200分割ライブビュー分析測光 | 1200分割ライブビュー分析測光 | 1200分割ライブビュー分析測光 |
測光モード | マルチ測光 中央重点測光 スポット測光 |
マルチ測光 スポット測光 中央重点測光 |
マルチ測光 スポット測光 中央重点測光 |
マルチ測光 中央重点測光 スポット測光 |
測光範囲 | EV-1- EV20 (ISO100相当、F2.0レンズ使用) | EV0- EV20 (ISO100相当、F2.8レンズ使用) | EV0- EV20 (ISO100相当、F2.8レンズ使用) | EV-3- EV20 (ISO100相当、F2.0レンズ使用) |
露出補正 | ±5.0EV (1/3EV、1/2EV ステップ選択可能) (ダイヤル操作時 : ±3EV (1/3EV ステップ)) |
±5.0EV (1/3EV 1/2EV ステップ選択可能) (ダイヤル操作時 : ±3EV (1/3EV ステップ)) |
±5.0EV (1/3EV 1/2EV ステップ選択可能) (ダイヤル操作時 : ±3EV (1/3EV ステップ)) |
±5.0EV (1/3EV 1/2EV ステップ選択可能) (ダイヤル操作時 : ±3EV (1/3EV ステップ)) |
[その他/大きさ比較] 『α7 II』は大きく、重さがアップ。バッテリーの持ちも若干アップ
『α7 II』の大きさは、127x96x60mmと、『α7』『α7R』『α7S』と比べて縦に2mm、奥行に12mm大きくなりました。重量は556gと400g前半だったものから比べると大幅に重くなっています。
バッテリーは従来と同じ『NP-FW50』。撮影可能枚数は350枚と若干ですが電池の持ちが良くなっています。
製品名 | Newα7 II ILCE-7M2 | α7 ILCE-7 | α7R ILCE-7R | α7S ILCE-7S |
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その他機能 | ||||
防塵/防滴 | ○ | ○ | ○ | ○ |
ゴミ取り機構 | ○ | ○ | ○ | ○ |
内蔵ストロボ | – | – | – | – |
セルフタイマー | 10 2 |
10 2 |
10 2 |
10 2 |
クロップモード | APS-C用Eマウントレンズを使用した際、中央部を使用 | APS-C用Eマウントレンズを使用した際、中央部を使用 | APS-C用Eマウントレンズを使用した際、中央部を使用 | APS-C用Eマウントレンズを使用した際、中央部を使用 |
Wi-Fi | ○ | ○ | ○ | ○ |
NFC | ○ | ○ | ○ | ○ |
サイズ・重さ | ||||
サイズ(幅x高さx奥行き) | 127 x 96 x 60 | 127 x 94 x 48 | 127 x 94 x 48 | 127 x 94 x 48 |
重さ | 556 g | 416 g | 407 g | 446 g |
インターフェース | USB2.0 HDMI |
USB2.0 HDMI |
USB2.0 HDMI |
USB HDMI |
電池/電池型番 | NP-FW50 | NP-FW50 | NP-FW50 | NP-FW50 |
参考撮影枚数 | 350 | 340 | 340 | 380 |
対応記録メディア | SDHCカード SDカード メモリースティックPRODuo SDXCカード |
SDHCカード SDカード メモリースティックPRODuo SDXCカード |
SDHCカード SDカード メモリースティックPRODuo SDXCカード |
SDHCカード SDカード メモリースティックPRODuo SDXCカード |
RAW+JPEG同時記録 | ○ | ○ | ○ | ○ |
[動画機能比較] 『α7 II』は50Mbpsの「XAVC S」フォーマットに対応
『α7 II』はMP4ベースの、PC上での編集がしやすい『XAVC S』フォーマットに対応しました。『α7S』と同様に、50Mbpsでの保存が可能となり、動画撮影機としても十分な機能を備えています。
製品名 | Newα7 II ILCE-7M2 | α7 ILCE-7 | α7R ILCE-7R | α7S ILCE-7S |
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動画仕様 | ||||
動画記録サイズ/フレームレート | –1920×1080 [XAVC S:60p/30p/24p:50Mbps] [AVCHD:60p:28Mbps/60i/24p:24Mbps] –1440×1080 [AVC MP4:30fps:12Mbps] –640×480 [MP4:30fps] |
1920×1080 [60p/60i/24p] 1440×1080 [30] 640×480 [30] |
1920×1080 [60p/60i/24p] 1440×1080 [30] 640×480 [30] |
–1920×1080 [XAVC S:60p/50p/30p/25p/24p] [AVCHD:60p/60i/24p] –1440×1080 [MP4:30fps]–1280×720 [XAVC S:120p/100p] –640×480 [MP4:30fps] ※HDMI出力時のみ『4K』に対応 |
ファイル形式 | XAVCS/AVCHD規格Ver.2.0準拠、MP4 | AVCHD規格Ver.2.0準拠 MP4 |
AVCHD規格Ver.2.0準拠 MP4 |
XAVCS/AVCHD規格Ver.2.0準拠、MP4 |
圧縮方式 | MPEG-4AVC/H.264 | MPEG-4AVC H.264 |
MPEG-4AVC H.264 |
MPEG-4AVC/H.264 |
音声記録形式 | LPCM2ch/DolbyDigital(AC-3)2ch ドルビーデジタルクリエーター搭載 MPEG-4AAC-LC2ch |
DolbyDigital(AC-3)2ch MPEG-4AAC-LC2ch |
DolbyDigital(AC-3)2ch MPEG-4AAC-LC2ch |
LPCM2ch/DolbyDigital(AC-3)2ch ドルビーデジタルクリエーター搭載 MPEG-4AAC-LC2ch |
ソニー α7II , α7 , α7R , α7S を画像で比較する
■正面
『α7II』は、仕様上では約2mm高くなっていますが、正面からの大きさの印象はあまり変わりません。
マウント位置が高くなり、EVF、グリップの形状の変化が見て取れます。また、全体の質感もシボ風に変更されているようです。
■背面
ボタンの配置はほとんど変更がありません。液晶の大きさも3インチと変更はありませんが、周囲の形状が若干変更されています。また、奥行がついたことで液晶上から、上面までの形状も角度のある形に変更されています。
■上面
『α7 II』ではグリップの形状が大きく変更され、よりホールドしやすい形になっています。
また、シャッターボタンがグリップ上に移動しているのも大きな変更点です。ホットシューのカラーもブラックへと変更されています。
■側面
『α7 II』では、従来48mmだった奥行が、60mmとなっています。レイアウトに変更はあまりありませんが、そのまま伸ばしたような形状になっています。
もくじ