ニコン D5300 vs D7100 vs D3200 仕様比較。D5300から見るDXフォーマットモデル別の違い
DXフォーマットの最新機、『Nikon D5300』が発表されましたが、現時点で発売されている現行機種、NikonのDXフォーマットのカメラ、D5300、D7100、D3200を比較したいと思います。
発売日と位置づけ、特長はそれぞれ下記となっています。
製品名 | [NEW!]D5300 | D7100 | D3200 |
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発売日 | 2013年11月発売予定 | 2013年03月14日 | 2012年05月24日 |
位置付け | 初級機 | 中級機 | 初級機 |
注目機能 |
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発売時期が逆転。新エンジン『EXPEED 4』として先陣をきるD5300
D4桁として初めて発売されたD5000ではエントリーモデルとしてD3000より3か月ほど早くがリリースされていましたが、D5100、D5200と順番が逆となり、新エンジンの搭載もエントリーモデルとしてはD3000番台に先行を許していました。
今回のD5300はニコンのエントリーモデルとして、さらにはニコン全体として新エンジン『EXPEED 4』を初めて搭載する機種として、各機能をブラッシュアップし、意欲的に仕上げたモデルとなりました。
D5300は最新の『EXPEED4』、D7100と同じローパスレスを採用しちゃってD7100の立場は??
今回エントリーモデルの『D5300』に最新の「EXPEED4」を搭載。さらにはローパスフィルターレス仕様とした『D5300』は、DxOMarkさんの評価を見る限り画質面でD7100と同等となり、ISO感度では上を行きます。『D5300』はエントリーモデルとして間違いなく過去最高のコストパフォーマンスを発揮します。
差別化は、ファインダー、マグネシウム合金、防塵防滴性能などなど
写真を撮る。っといったことであればファインダー性能、右肩液晶、ダイヤル操作、強靭なマグネシウムボディ、防塵防滴などなど、総合的に中級機のD7100が間違いなく優秀です。特にファインダーを通しての撮影では勝負になりません。
また、オールドレンズでAFが使いたい方は『AFカプラー』が搭載されているD7100でなければ使えません。
AFカプラーと呼ばれる古いレンズでもAFが可能となる機構はエントリーモデルにはない特長です。
D5300、D3200でもマニュアルレンズとしても使えますが、ファインダーの見易さは視野率、倍率、明るさ、全てにおいてペンタミラーとペンタプリズムでは比較にならないです。フォーカスエイドで大体の辺りは分かれどD5300ではピントを合わすのに苦労するかと思います。
製品名 | [NEW!]D5300 | D7100 | D3200 |
---|---|---|---|
画像処理エンジン | EXPEED 4 | EXPEED 3 | EXPEED 3 |
画素数 有効画素数 |
2,478 万画素 有効 2,416 万画素 |
2,471 万画素 有効 2,410 万画素 |
2,472 万画素 有効 2,416 万画素 |
映像素子:企画 映像素子:サイズ 映像素子:種類 |
APS-C 23.5 ~ 15.6 CMOS |
APS-C 23.5 ~ 15.6 CMOS |
APS-C 23.2 ~ 15.4 CMOS |
画素ピッチ | 3.9 μm | 3.9 μm | 3.9 μm |
ローパスレス | ○ | ○ | – |
ISO感度 | 100 ~ 12800 [拡張感度 : 100 ~ 25600] |
100 ~ 6400 [拡張感度 : 100 ~ 25600] [ISOオート : 100 ~ 25600] |
100 ~ 6400 [拡張感度 : 100 ~ 12800] [ISOオート : 100 ~ 12800] |
連写性能 | 5.0 | 7.0 | 4.0 |
連続撮影コマ数 | RAW : 6~13 JPG : 100 |
RAW : 7~ JPEG : 33~ |
– |
シャッタースピード | 1/4000 ~ 30 | 1/8000 ~ 30 | 1/4000 ~ 30 |
モニタサイズ | 3.2 inch 104 万ドット | 3.2 inch 123 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット |
総合評価 | 83 | 83 | 81 |
ポートレイト (色深度) | 24.0 | 24.2 | 24.1 |
風景(ダイナミックレンジ) | 14 | 14 | 13 |
スポーツ(限界ISO感度) | 1338 | 1256 | 1131 |
フルHD60Pに対応したけど動画撮影とかLiveView時のAFとかぶっちゃけどうよ?
Nikonの一眼レフカメラはライブビュー時に、速い位相差AFが使えず、遅くあまり正確ではないコントラストAFのみとなっており、やはりそこにストレスを感じる方も多くいるのは事実です。
しかし、D5300の公式サイトには、下記のような記述がありました。
D5300ではライブビュー撮影時のコントラストAF の性能も従来機より向上しており、素早いピント合わせで快適に撮影できます。
過度な期待は禁物ですが、EXPEED4に変更したことで、コントラストAFも大幅にも強化してきたのかもしれません。カメラ上部に大型化したステレオ内蔵マイクを搭載したりとビデオ機能へのやる気は十分です。
Canon 70D vs Nikon D7100- Video Quality, Focus Tracking, Moire Test
参考までにCanon 60D とNikon D7100の動画性能比較になります。
レンズが分かりませんが、後半のAF比較が顕著に60Dが優秀です。D7100はあっちいったりこっちいったり。
ただ金網の細かい表現や、暗闇、ハイライト部分のダイナミックレンジはD7100が優秀なので、AFが改善されていれば大きなポイントになります。
Nikon D5300 Live view / movie AF
動体を追っていないので詳しくは分かりませんが、こちらの動画を見る限りよくはなっていると思います。もう一歩といったところでしょうか。
※あくまでLiveView時のAFとなります。通常時の位相差AFとはまったく別ものです。
小さい、軽いことは正義だ
D5300で採用された帝人のセリーボを使用したカーボン・モノコック構造は、金属シャシーを廃止し、軽量化を実現しながらも、高い剛性と、耐久性を誇ります。今回D5300は、D5200と比べて25gもそぎ落とし、D3200へと大きさも肉薄してきました。
現代のリトルニコンとも呼ばれるD3200と比べても、ほとんど遜色がありません。
D3300が発売されればD5300と同じカーボン・モノコック構造でさらに軽量化を図ってくるかと思いますが、いまいまは値段以外にD3200を購入する意味は薄れてきたと思います。
また、ニコンのことであれば『D3300』は間違いなくEXPEED4を載せてきます。サブカメラとして考えている方はであればもう少し様子見をしていいかもしれません。
製品名 | [NEW!]D5300 | D7100 | D3200 |
---|---|---|---|
サイズ(幅x高さx奥行き) | 125 x 98 x 76 | 136 x 107 x 76 | 125 x 96 x 77 |
重さ | 480 g | 675 g | 455 g |
無線LAN、GPSを標準搭載する機動力抜群の『D5300』
『D5300』にはニコンとして初めて、無線LAN、GPSを標準で搭載しました。
無線LANを搭載することで、余計なオプションなしでスマートフォンと連携が可能となり、ソーシャルな人にはこれ一台であらゆる場面に対応できます。新キットの18-140mm、沈胴式の18-55mmと相まって機動力抜群の機種となります。
D5300 D7100 D3200を比較する
製品名 | D5300 | D7100 | D3200 |
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発売時の価格 | \90,000 | \138,000 | \84,800 |
メーカー | ニコン | ニコン | ニコン |
発売日 | 2013年11月14日発売 | 2013年03月14日 | 2012年05月24日 |
注目機能 |
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マウント | ニコンFマウント | ニコンFマウント | ニコンFマウント |
ボディ外装 | カーボン強化プラスチック モノコック構造 |
マグネシウム合金 | プラスチック |
画像処理エンジン | EXPEED 4 | EXPEED 3 | EXPEED 3 |
画素数 有効画素数 |
2,478 万画素 有効 2,416 万画素 |
2,471 万画素 有効 2,410 万画素 |
2,472 万画素 有効 2,416 万画素 |
映像素子:企画 映像素子:サイズ 映像素子:種類 |
APS-C 23.5 ~ 15.6 CMOS |
APS-C 23.5 ~ 15.6 CMOS |
APS-C 23.2 ~ 15.4 CMOS |
ローパスレス | ○ | ○ | – |
ISO感度 | 100 ~ 12800 [拡張感度 : 100 ~ 25600] |
100 ~ 6400 [拡張感度 : 100 ~ 25600] [ISOオート : 100 ~ 25600] |
100 ~ 6400 [拡張感度 : 100 ~ 12800] [ISOオート : 100 ~ 12800] |
連写性能 | 5.0 | 7.0 | 4.0 |
連続撮影コマ数 | RAW : 6~13 JPG : 100 |
RAW : 7~ JPEG : 33~ |
– |
シャッタースピード | 1/4000 ~ 30 | 1/8000 ~ 30 | 1/4000 ~ 30 |
モニタサイズ | 3.2 inch 104 万ドット | 3.2 inch 123 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット |
AF方式 | 位相差AF | 位相差AF | 位相差AF |
AFセンサー | マルチCAM 4800DX | アドバンストマルチCAM 3500DX | マルチCAM 1000 |
AF測距点数 | 39点 (クロスタイプ 9点) |
51点 (クロスタイプ 15点) |
11点 (クロスタイプ 1点) |
AF輝度検出範囲 | -1.0 ~ 19.0 | -2.0 ~ 19.0 | -1.0 ~ 19.0 |
AFその他機能 | – | AF微調節可能 | フォーカスエイド可能 |
測光方式 | 2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式 | 2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式 | 420 |
ファインダー形式 | ペンタミラー | ペンタプリズム | ペンタミラー |
ファインダー視野率(上下/左右) | 95 x 95 | 100 x 100 | 95 x 95 |
ファインダー倍率 (35mm換算) | 0.82 (0.55) | 0.94 (0.63) | 0.8 (0.53) |
防塵/防滴 | – | ○ | – |
ゴミ取り機構 | ○ | ○ | ○ |
ライブビュー | ○ | ○ | ○ |
バリアングル | ○ | – | – |
内蔵ストロボ | ○ | ○ | ○ |
バルブ撮影 | ○ | ○ | ○ |
セルフタイマー | 20 10 5 2 |
20 10 5 2 |
20 10 5 2 |
クロップモード | – | x1.3 | – |
Wi-Fi | ○ | – | – |
動画記録サイズ/フレームレート | 1920×1080 [60p/50p/30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p] 640×424 [30p/25p] 最長29分59秒 フルHD 60p/50p時は20分 |
1920×1080 [60i/50i][30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p/] ■最長記録時間 最長29分59秒 |
1920×1080 [30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p] 640×424 [30p/25p] 最長20分 |
サイズ(幅x高さx奥行き) | 125 x 98 x 76 | 136 x 107 x 76 | 125 x 96 x 77 |
重さ | 480 g | 675 g | 455 g |
参考撮影枚数 | 600 | 950 | 540 |
総合評価 | – | 83 | 81 |
ポートレイト (色深度) | – | 24.2 | 24.1 |
風景(ダイナミックレンジ) | – | 14 | 13 |
スポーツ(限界ISO感度) | – | 1256 | 1131 |
こう比較してみると、やはり写真を撮るといった機能で見てみると、D7100が随所に練りこまれた機種なんだなっていうことがよくわかります。
バリアングルで3.2inchな液晶モニタ、ちょっぴり進化したファインダー倍率、GPS搭載、Wi-Fiによるスマートフォンとの連携などなど、ジャブのようにこつこつと積み重ねてきたD5300。
D7100には及ばないレベルの限界ぎりぎりなラインで底上げしてきたのが十分感じ取れる性能に仕上げてきました。