霧・もやなどの写真を修正できる「かすみの除去」を試してみた。[LightroomCCのすすめ]
今回は2015年6月に実装されていた Lightroom CC / Camera RAW 9.1 の新機能「かすみの除去(Dehaze)」が思った以上にものすごく便利だったので紹介していきたいと思います!
アップデートされてからは大した機能じゃないだろうと、しばらくスルーしていました。
ふとした時に使ってみたらすごいのなんの。私と同じように気にしてなかった方はぜひこの機会に使ってみてください!
※Lightroom CCのみの搭載になります。
「霞(かすみ)」ってなんだろう?
「霞(かすみ)」ってなんとなくのシチュエーションは思い付きますが、霧のようなもやっとした漠然とした印象でした。とりあえず検索してみます。
「霞」の意味
1 空気中に浮かんでいるさまざまな細かい粒子のため、遠くがはっきり見えない現象。また、霧や煙が薄い帯のように見える現象。「―がたなびく」
2 (「翳み」と書く)視力が衰えて、物がぼんやりと見えること。「目に―がかかる」
5 朝または夕方、雲に日光が当たって赤く見える現象。朝焼けや夕焼け。
6 酒のこと。
検索して、一番上にあったgooから引用させていただきました。
空気中のちりなどで、遠くがはっきり見えない現象や、霧や煙。と説明にあるので概ねもやっとしたもので合っていそうですね。「朝または夕方、雲に日光が当たって赤く見える現象。朝焼けや夕焼け。」これも霞と呼ぶのは知りませんでした。
「かすみの除去(Dehaze)」機能を試してみる
さっそく霞んでいる写真を「かすみの除去」を使って修正してみます。英語版だと「Dehaze」だそうです。現像モジュールの「効果」の一番下に追加されています。
最新盤の LightroomCC / Camera RAW 9.1 には実装されていますが、パッケージで販売されているLightroom6には実装されていないそうです。お気を付けください。
早速試してみる
もやもやした写真はわざわざタグ付けしないので探すのに骨が折れました。
いい感じにもやもやしているこの写真に「かすみの除去」を使ってみます。
かすみの除去 : +70
どん!いかがでしょうか?
+70とだいぶ盛ってみましたが、スライダーを動かすだけできれいに修正されていると思います!
コントラストが高くなりすぎるわけでもなく、明瞭度がアップし過ぎるわけでもなく、彩度がどぎつくなりすぎる分けでもなくバランスよく修正されたようですね!
いろいろ試してみる
もともとコントラストの低い500mmのミラーレンズを使って、さらに雲でもやっとしたこの写真が
霞の除去+60
こんな感じになりました!
山の上から撮った霧だらけのこの写真は、
霞の除去+80
こうなります!ここからさらに追い込んで現像すれば見れる写真になりそうですね!
「コントラスト」との違いは何か?
結局コントラストをあげて。ちょっとだけごにょごにょしてるだけなんじゃないの?って思うかもしれませんのでちょっとだけ比較してみます。
この富士山の山頂で撮った霧だらけのこの写真。
コントラスト : +100
「コントラスト」をめいいっぱいあげた写真です。 山小屋などがちょっとだけはっきりしましたが、まったく霧ははれません。土が黒ずんでますね。
かすみの除去 : +80
違いは歴然ですね。
「かすみの除去」だけで大分視界がクリアな写真になりました!特に右側は晴れ間も見え、雲海がちらっと覗いています。ただやりすぎた影響で赤いノイズが目立ちますね。
いままでの現像処理で「かすみの除去」のように、土の色をある程度残しながら、晴れ間が見えるくらいに調整すると、フィルターを何層も駆使してもうてんやわんやなことになるかと思います。
スライダー一発でここまで処理できるのは大変便利ですね!
「逆光」でフレアがおきてしまった写真
逆光でコントラストが激しく低下してしまった写真です。よくこんな写真をとってあるなと思いました。
かすみの除去 : +50
こんな感じに自然な色のまま修正できました。
アクリル越しの写真に使ってみる
上野動物園でアクリル越しに撮ってきたこの写真に「かすみの除去」を使ってみます。
イケメンなパンダになりました!
もやっとしてればなんでもいけそうですね!
ちょっとした修正に
いままでちょっと霞んでいるから、もうちょっと引き締めたいな。と思った時はコントラストや明瞭度を使って、さらに微調整をしていました。
かすみの除去 : +30
それがスライダーをちょろっといじるだけで、クリアな写真に。
逆に「かすみ」をプラスしてみる。
色ノリもコントラストもしっかりしたこの写真
かすみの除去 : -30
「かすみの除去」を-30に設定してみました。これに周辺減光とノイズを入れたら立派にフィルム風な写真に仕上がりますね!
今回のまとめ
いかがでしたでしょうか?
撮影時のコンディションにより、どうしても霞んだ状況でしか撮れない場合も多いかと思います。
そのままの雰囲気を伝えるにはいいですが、そういう意図でなければ、諦めるか、あらゆるテクニックを駆使して取り除いてきた方も多いかと思います。それがスライダー一発で調整できるようになるってすごい時代ですね!
また、スライダーをいじってもバランスよく調整してくれるので、がっつりした現像前のベースとしての微調整にも重宝しそうな機能ですね!
Lightroom CCユーザーは是非活用してみてください!
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