ISO感度って何?ISO感度の読み方と使い方、メリットデメリットをまとめてみる

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写真を撮っているなら避けては通れない知識の一つが「ISO感度」です。

「センサーサイズが大きくて高感度に強いからおすすめ」「前のモデルより高感度ノイズは少なくなった」「手振れを少なくする、シャッタースピードを上げるためならISO感度を上げる」などなど、カメラをやるなら日常的に「ISO感度」「高感度」といった言葉が入り乱れます。

普段写真を撮っていてオートに頼ってあまり触ったことがない方、それこそカメラに親しんでいない人には「ISO感度」ってなんのこと?ってなるはずです。今回は「ISO感度」は怖くないよってことを知るために、ちょっとだけ詳しく解説していければと思います。

 

 

「ISO感度」って何?読み方は?

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「ISO感度」ってなに?

まずは「ISO感度」はなに?ってところから始めていきましょう。

ざっくりとした話ですがデジタルカメラで写真が作られる仕組みは、デジタルカメラは取り付けられているレンズを通して「光」を取り込み、その光をカメラ本体の中にある長方形の「映像素子(センサー)」と呼ばれる部分に当て、当たった光を電気信号に変換してごにょごにょすることで写真になります。

 

ISO感度は光をどれだけ増幅(パワーアップ)させるか

デジタルカメラにおける「ISO感度」とは取り込んだ光を電気信号に変換する際、光の量をどれだけ増幅(パワーアップ)するかのことを言います。

 

ISO感度の基準はISO100

カメラによっても異なることがありますがISO感度の基準はISO100で、200、400、800、1600、3200…と数値が倍々になっていき、ISO感度の数値に応じて光を取り込んだ以上に写真を明るく写すことができます。逆に 64、32 と数値を小さくすることで、光を取り込んだ以上に暗くなっていきますね。

それぞれ数値を大きくすることを「増感」。小さくすることを「減感」と呼びます。

もともとフィルム用に策定された規格なので、デジタルの場合「ISO100相当」といった言い方が正しいようです。また、フィルムの場合はISO400から高感度フィルムと呼ばれていました。

 

ISO感度を上げすぎる、下げすぎると画質が低下する

後述しますがISO感度を上げすぎたり下げすぎたりすると写真の画質が低下します。「ISO感度は光を増幅させること」「基準はISO100」と説明しましたが、増幅させるということは「無理をしている」ということです。数値を上げれば上げるほどノイズが増え写真の画質が低下していきます。

 

「ISO感度」の読み方

私は以前は「アイエスオー」と読んでいましたが最近は「イソ」と読んでいます。日本では「イソ」と呼ぶ方が多い気がしますが、「イソ」「アイソ」「アイエスオー」どれも間違いではありません。

「ISO(International Organization for Standardization)」は国際標準化機構のことで、その団体は自身のことを「アイソ」と呼んでいます。しかし、特に指定された読み方はないようでまちまち。自分の好きなようにTPOをわきまえつつ呼べばいいかと思います。

ちなみに海外では感度の「ISO Sensitivity」ではなく「ISO Speed」になります。海外では開放F値の小さいレンズのことを、速いシャッタースピードで撮影できることから「ハイスピードレンズ」といった呼び方をしたりと、日本とは考え方が違ってシャッタースピードを優先して考えられています。海外のYoutubeを見ていると「アイソぅ」と発音している方が多く見られます。

 

「ISO感度」を上げたり(増感)下げたり(減感)するとどうなるの?

ISO感度を上げることの効果としては下記の二つがメインかなと思います。

  • 1. 夜間や室内などで、少ない光量で明るく映す
  • 2. 鳥やスポーツなど、速い動きのものをシャッタースピードを上げて、手ブレ、被写体ブレを軽減する

図にしてみます。

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上は室内での光量が足りなくて写真が暗くなってしまう場合に、ISO感度を上げて光を増幅させることで適正な「露出(写真の明るさ)」で撮影を行うことができます。

下の図は人物を撮影する場合など、光量は足りるけどシャッタースピードが足りずに被写体がブレてしまう。といった場合にISO感度を調整することで適正なシャッタースピードで撮影を行うことができます。

 

少ない光量で明るく写す

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これだけ暗い写真ですが、

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ISO感度を上げれば、同じシャッタースピードと絞り値の設定で、写真の「露出(写真の明るさ)」だけを変更することができます。

 

逆に明るすぎる場所で暗く写す

F1.4などの明るい単焦点レンズを初めて手に入れ、ひゃっほうっと喜び勇んで晴れの屋外で撮影していると、写真が「明るすぎる」ということがあります。

せっかくの単焦点レンズなので、いままで使ったことのない絞り値を使いたい、ボケを作るために絞りを開放にしたいのに、逆に光を取り込みすぎてシャッタースピードがカメラの上限に達してしまいます。そうするとそれ以上写真を暗く写すことができず、適正な露出が得られなくなります。特にISO感度が200からスタートするカメラに起こりやすい現象ですが、そんな時にはNDフィルターを使って暗くするか、ISO感度をカメラの基準値より低く(減感)してあげることで写真を適正な露出にすることができます。

 

シャッタースピードを上げる(速くする)ことで、手振れ、被写体ブレを軽減できる

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ISO感度を上げることで、同じ「露出(明るさ)」の写真でも、シャッタースピードだけをコントロールして速くすることができます。シャッタースピードを上げればそれだけ手振れや被写体ブレが起きにくくなり、失敗写真を減らすことができます。

 

ISO感度は上げ過ぎると画質が悪くなる

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ISO感度の基準値はデジタルカメラによって違いますが、ISO100~ISO200が一般的です(最近では上位のモデルのカメラでより低感度で高画質に撮れるISO64から始まるものも現れてきました)。その基準から増感しても、減感しても基本的に画質は悪くなります

フィルム時代であればISO感度が高いフィルムは粒子が荒くてもある程度味のある写真になりましたが、デジタルの場合はノイズがあまりキレイではありません。写真のコントラストが低下し、紫色の偽色が現れた写真になってしまいます。

 

ISO感度における画質はセンサーサイズ、画像処理エンジン、解像度が影響する

ISO感度を上げると写真の画質は低下しますが、これはカメラの主に3つの要素が大きく影響し、それは「センサーサイズ」と各メーカーの「画像処理エンジン」、写真の「解像度」です。

センサーサイズというのはいわゆる「中判」「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」「1inch」などなどと呼ばれる規格で、レンズ通して光を受ける場所の大きさのことを指します。

その光を受けて写真を作るのが「画像処理エンジン」です。画像処理エンジンは日進月歩でメーカーの技術の結晶です。最新のもの程ノイズ処理が優れていたり、メーカーによってはディテールは残るがノイズが多い、ノイズは少ないけどディテールが潰れている。といったように味付けが異なっています。

そしてカメラが生成する写真の「解像度」も大きく影響しています。ソニーのカメラが分かりやすいですが、α7シリーズは解像度の高い「α7R」、バランスの「α7」、低解像度の「α7s」と同じ「センサーサイズ」「画像処理エンジン」を搭載しながら、「解像度」の異なる3つの機種を販売しています。その中でもα7sは低解像度を生かし、最新のα7sIIIで有効1210万画素、最高拡張感ISO409600を実現しています。

 

「1段」って何?

ISO感度を1段上げたら、同じ露出(明るさの写真)だとシャッタースピードが1段速くできる」と何気に使いましたが、ISO感度をISO100からISO200に上げることを1段上げるといい、同じことがシャッタースピードや絞り値に対しても使うことができます。ここではざっくりとそれぞれの1段についてみてみます。

ISO感度の1段 100(基準) 200 400 800 1600 3200 6400 12800 25600 51200 102400
シャッタースピードの1段 4 2 1 1/2 1/4 1/8 1/15 1/30 1/60 1/125 1/250
絞りの1段 F1.4 F2 F2.8 F4 F5.6 F8 F11 F16

ISO感度を2段上げれば、同じ露出(明るさ)の場合、同じ絞り値で、2段速いシャッタースピードで撮影することができます。

ここでは1段刻みで書きましたが、カメラによって1/3段、1/2段で設定が可能です。一般的なのは1/3段表記ですね。言い方や使い方はちょっとややこしいですがやっていることは非常に簡単です。それぞの関係性はまた別の機会で解説します

 

ISO25600とかってなんかすごい数字だけど…

昨今のデジタルカメラで使用できるISO25600などの数字は一見ものすごい数字に見えます。

しかし、ISO感度の数値は2倍ずつ大きくなるため、実際はISO100からISO200とISO12800からISO25600は同じ1段。シャッタースピード1段分、絞り1段分に相当します。

まとめるとこんな感じになります。

ISO感度 低感度 高感度
ISO感度 低い(数字が小さい) 100(基準) 高い(数字が大きい)
画質 悪い 良い 悪い
露出 ISO感度を1段上げれば、同じシャッタースピード、絞り値で、露出を1段上げることができる
[写真を明るくできる]
シャッタースピード ISO感度を1段上げれば、同じ露出の時、同じ絞り値で、SSを1段速くできる
[手振れ、被写体ブレ軽減できる]
絞り ISO感度を1段上げれば、同じ露出の時、同じSSで、絞り値を1段絞れる
[ボケ、画質のコントロールができる]

 

「ISO感度」の上限はいくつに設定すればいい?

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これが一番難しいところですが、実際その人の考え方次第です。

前述のように、基本的にISO感度が低い方が画質が良く、感度が高いと写真はノイズで画質が低下します。画質はカメラやセンサーサイズによってまちまちなので、その人がその画質を許容できるかどうかの感覚でISO感度の上限は決まります。

とはいえ分かりづらいと思いますので、多分恐らく一般的であろう上限の数値を並べてみます。センサーサイズによってISO感度における画質が違いますが、キレイに撮影できる大体の目安は下記くらいになるかと思います。

  • 1インチ : ISO200~800
  • マイクロフォーサーズ : 400~1600
  • APS-C : 800~3200
  • フルサイズ : 1600~6400

高感度における画質は、ノイズを軽減するノイズリダクションといった技術がカメラメーカーによってまちまちだったり、JPEGかRAWで撮影するかによっても変わります。自分の画質に対する限界点をしっておくのも上達の一つです。

 

シャッタースピードが欲しい場面では躊躇なく上げる

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特にカメラにまだまだ慣れていない時は、記念となるシーンでISO感度を上げないことによってその場のシャッターチャンスを逃したり、被写体ブレを量産して撮れていないことの方が残念な場合がほとんどです。写真は画質よりも写っていることが大事なことが多々あります。場面によってはISO感度を躊躇せずに上げていきましょう。

 

ストロボ(フラッシュ)、LEDライト等の定常光を使う場合にもメリットが

ちょっと番外編になりますがISO感度を上げることでストロボやLEDライト等の定常光を使った撮影の場合にもメリットがあります。

ISO感度を上げることでそれだけストロボなどの光量を減らすことができるので、

  • チャージ速度の高速化
  • 電池の消費を抑える
  • ストロボの寿命が延びる
  • 高価な明るい機材を買わないでも済む

といったメリットがあります。

海外のお安いストロボは特にですが、短期間でフル発光を繰り返すと耐えきれなくなって発行体が焼けることがあります。一度焦げた匂いを嗅いだらトラウマになること必至です。

 

現像ソフトの進化、現像テクニックの向上でノイズをキレイに処理できる

写真の技術は本当に進化が速いです。RAWで撮影しておけばのちのちのソフトウェアの進化や、自身の現像テクニックの向上でノイズをよりキレイに処理することも可能になります。

 

今回のまとめ

ちょっと長くなりましたが、言いたいことはISO感度を上げれば「写真を明るくできる」「手ブレ・被写体ブレを減らせる」。でもISO感度を上げ過ぎると写真の画質が悪くなるから自分の中の基準を見つけましょう。っといったところです。

オートでもマニュアルでも自分の基準さえ外れなければ写真を自在にコントロールできるはずです。実際に私も写真を始めた頃は「ISO感度はなるべく低くしてマニュアルで設定しなければいけない」と変な固定概念から手ブレだらけの失敗写真を量産していました。特に最近のカメラはISO感度を上げてもキレイな写真が撮れるので恐れず上げていきましょう。

最初はなんとなくで使うと思いますが、ちょっとだけ意識することで段々と体に染み込んでいきます。いきなり全部を理解する必要はないので徐々にならしていきましょう!

 

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