A4?A3?写真用プリンタ選びに悩んだ結果 "EPSON EP-306" を注文してみました
新宿のヨドバシカメラに行ったことがある方は分かると思いますが、カメラ館の階段の壁には店員さんが撮った写真が一面にプリントされて展示されています。
その中で見かけた『ピクトリコ コットンペーパー』に印刷している写真が目に入り、その写真があまりにキレイだったもので、写真をプリントしたい欲が沸々と涌いて来てしまいました。
ヨドバシの階段では、CANONの “PIXUS PRO-100” と EPSON “PX-5V(か7V)” のプリンタで印刷された展示がほとんどをしめていた気がします。実際そこで見かけたプリントの発色はCanonの方が好みだったので、そこから調べていることにしました。
8色インクを搭載した高画質な写真プリンターはA3ノビ以上がほとんど
といったわけで、Canonのプリンタに心が揺れ動きつつ、写真用のプリンタを調べて見ました。
あの繊細で柔らかい発色が欲しいので、まず調べたのが “PIXUS PRO-100” 。8色の染料インクを使っているとのこと。
A4でもいいと思っていたのですが、写真用の8色を積んだ写真用のプリンターは、A3ノビ対応以上じゃないと各社のラインアップにはほぼ存在しません。唯一、EPSONの “PX-G930“というA4プリンタが8色顔料インクに対応していますが、2006年に発売で価格も50,000円強と今検討するのはちょっとリスキーかなという製品で選択肢から外しました。
それなら今が底値で40,000円の “PIXUS PRO-100” を買っちまおうぜと、悪魔の囁きが聞こえて来ました。
写真用のプリンターを調べて分かったこと
- 8色インク以上はA3ノビ以上対応のプリンターがほとんど
- A4プリンタはEPSONの”PX-G930″のみ
実際店頭で見ると、A3ノビプリンターとA3ノビプリントはとにかくでかい
いざ電気屋さんに足を運んでみると……。でかい。でかすぎる!
実物をみると “PIXUS PRO-100” のあまりの圧倒的な存在感にびっくりしました。普通のA4複合機を横に並べたぐらいの大きさです。
そして、サンプルのA3プリントをまじまじと眺めましたが、こんなの家のどこに飾るんだろうと。
確かにプリントされた写真の質は、とんでもなくいいです。ただ、額に入れて飾ってもA3だったら月に1回変える程度で印刷もその程度の頻度になってしまうかなと思いました。
A3までのコンパクト機種も気になる
なんどか電気屋さんのプリンターコーナーに足を運んで物色し、EPSONの”EP-977A3” というA3までに対応のコンパクトな機種もありましたが、自分が印刷するのは出してA4。メインは2L判かなと考えた結果、画質的にメリットがないのでA3プリンタは諦めることにしました。
実際A3ノビプリンターを見てきて分かったこと
- とにかくでかい
- でも画質はすごい
A4プリンターの画質はエプソンのほうがキレイ?
プリンターは “PIXUS PRO-100” の発色が好みだったのでキヤノン製品を選ぼうと思っていました。
しかし、サンプルの写真を眺めていると、キヤノンのA4プリンターはどうもいまいち。特に黒がよく出ておらず、カラーの発色もいまいちでした。
ネットでも店員さんにきいても、このクラスならエプソンの方がキレイだとのことだったので有力はエプソンに。
同じ6色プリンタでも、キヤノンプリンタの1色は文字専用
インク数を気にしていたわけではないですが、同じ6色でもエプソンが6色すべて使って印刷するのに対して、キヤノンのプリンタは1色が文章やモノクロ専用として使われておりその差もあるのかなと思います。
紙についても調べてみた
“PIXUS PRO-100” であれば、ヨドバシに展示されていたので間違いなく印刷できると知っていましたが、それを諦めグレードで落ちるA4プリンタにアート紙は対応しているのか調べてみました。
印刷したい紙はこれ、
- 材質:コットン100%
- 表面:無光沢
- 厚さ:310μm
- 坪量:120g/m²
- サイズ:210mm×297mm
- ※染料・顔料とも◎
アート紙は普通の紙より厚みがあり、用紙によっては対応していないプリンタがあるようです。
紙で遊ぶのであれば、厚さに対応しているかどうかも判断基準になると思います。
そんなこんなで自分が必要なプリンタの条件は
- A4プリンタ
- 写真しか刷らないのでなるべくキレイ
- 複合機はいらない
- 用紙の厚みが0.31mm、120g/m²に対応
- 印刷速度は気にしない
そこで単機能A4プリンタ “EPSON EP-306” と “Canon iP7230” を考えてみる
A4プリンタの単機能モデルを調べてみましたが、これまた製品がありませんが。2013年に発売された “EP-306” と 2012年10月に発売された “iP7230” が最新モデルのようです。
“EP-306″ は6色。”PIXUS iP7230” は5色(1色は文字専用)インクです。キヤノンだと最新の複合機は6色(1色は文字専用)なので複合機も合わせて比較してみました。
機種名 | Colorio EP-306 | PIXUS iP7230 | Colorio EP-807A | PIXUS MG7530 | |
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メーカー | EPSON | Canon | EPSON | Canon | |
発売日 | 2013年9月 | 2012年10月 | 2014年9月 | 2014年9月 | |
価格 (2015年1月現在) |
約14,000円 | 約14,000円 | 約17,000円 | 約16,500円 | |
用紙 | A4まで | A4まで | A4まで | A4まで | |
最高解像度 | 5760×1440dpi | 9600×2400 | 5760×1440dpi | 9600×2400 | |
インク | 6色 黒 : 染料1色 カラー : 染料5色 独立型インク |
5色 黒 : 顔料1色 黒 : 染料1色 カラー : 染料3色 独立型インク |
6色 黒 : 染料1色 カラー : 染料5色 独立型インク |
6色 黒 : 顔料1色 黒 : 染料1色 グレー : 染料1色 カラー : 染料3色 独立型インク |
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給紙容量 | フロント | A4:最大100枚 ハガキ:最大60枚(上20下40) |
普通紙 下段 : 125枚 ハガキ 上段 : 40枚 |
A4:最大100枚 ハガキ:最大60枚(上20下40) |
普通紙 下段 : 125枚 ハガキ 上段 : 40枚 |
背面 | 手差し:1枚のみ 最大 A4、リーガル |
– | 手差し:1枚のみ 最大 A4、リーガル |
– | |
用紙 | サイズ | L判 2L判 KG ハイビジョン 六切 A6縦~A4縦 はがき 封筒 |
A4 A5 B5 レター リーガル はがき 封筒 純正用紙 のみ: L判 2L判 KG 六切 |
L判 2L判 KG ハイビジョン 六切 A6縦~A4縦 はがき 封筒 |
A4 A5 B5 レター リーガル はがき 封筒 純正用紙のみ: L判 2L判 KG 六切 |
用紙厚さ | 普通紙 : 0.08~0.11mm(75g/m2) 純正プリンター用紙 : 最大 0.30mm リア手差し:最大0.6mm |
キヤノン純正紙以外の用紙で重さ105g/m2を超えるものはだめ | 普通紙 : 0.08~0.11mm(75g/m2) 純正プリンター用紙 : 最大 0.30mm リア手差し:最大0.6mm |
キヤノン純正紙以外の用紙で重さ105g/m2を超えるものはだめ | |
消費電力 | 約21W | 約24W(スリープ時約2.1W) | 約20W | 約17W(スリープ時約1.0W) | |
外形寸法 幅×奥行×高さ |
390×338×141 mm | 451×368×128 mm | 390×341×141 mm | 約435×370×148 mm | |
質量 | 約5.0Kg | 約6.6kg | 約6.9kg | 約7.9kg | |
その他同梱品 | ディスクトレイ | ディスクトレイ | ディスクトレイ | ディスクトレイ | |
インク 用紙合計 コスト |
L判写真用紙 光沢 70L番インク使用時:約19.9円 70番インク使用時:約25.5円 |
キヤノン写真用紙 光沢 ゴールド 約14.6円(大容量) 約18.6円(標準) キヤノン写真用紙 光沢 プロ[プラチナグレード] 約24.9円(大容量) 約28.9円(標準) |
L判写真用紙 光沢 80L番インク使用時:約19.9円 80番インク使用時:約25.5円 |
キヤノン写真用紙 光沢 ゴールド 約15.5円(大容量) 約20.9円(標準) キヤノン写真用紙 光沢 プロ[プラチナグレード] 約26.0円(大容量) 約32.4円(標準) |
キヤノンA4機の前面給紙は、厚めの紙は対象外
対応する紙の厚さを確認すると、キヤノン製品は『純正紙以外の用紙で重さ105g/m2を超えるものはだめ』と書かれていました。同様にエプソンのプリンターで前面給紙タイプだと最大0.30mmの厚さ(例:EP-777A)までしか対応していません。
A4機では、背面手差しで0.6mm厚まで印刷できるエプソン一択に
印刷したい『ピクトリコ コットンペーパー』は0.31mm、120g/m²。この紙を印刷できなきゃ意味がないだろってことでCanonはここで脱落。背面の手差しで0.6mm厚まで印刷できるエプソン一択となる結果になりました。
単機能の “EP-306” と複合機の “EP-807A” との印刷機能の違いは、”EP-306″ が70番のインクを使い、”EP-807A” は80番とのこと。
調べて見ましたが画質面では変わらないという話でしたので、差額で大容量インクがワンセット買える “EP-306” を購入することにしました!
今回のまとめ
今回、写真用のプリンタを選ぶときに考えたことは、
- プリンタをどこに置くのか?
- 印刷した写真を飾る場所はあるか?
- 使いたい紙はそのプリンタで使えるのか?
- 印刷した写真はキレイか?
です。せっかくA3を買ったところで印刷しなければ意味がないと思いますので、まずは最低限の機能を揃えた、低価格モデルで遊んでみようと思います!
ちなみに、文章を印刷するのであれば、間違いなくキヤノンのプリンタかレーザープリンターのほうが、キレイでランニングコストも安いです。エプソンのプリンタはランニングコストが悪いので間違ってもドキュメントの印刷はしないほうがいいです。
そういう利用も考えているのであれば、Canonのプリンタかレーザープリンターを併用するようにしましょう!
もくじ