私のフィルムシミュレーションとカスタム設定その1 - PRO Neg. STD / 富士フイルムのJPEG撮って出しを考えるシリーズ Vol.3

富士フイルムのJPEG撮って出しを考えるシリーズも3回目。自分が向き合うためのシリーズでもありますが、私の中で確実に富士フイルムのカメラに手応えを感じるようになってきたのでこのまま進めていきたいと思います。

今回は私が使用しているスタンダードなフィルムシミュレーションとカスタム設定について紹介したいと思います。

本日のフィルムシミュレーションとカスタム設定

フィルムシミュレーションとカスタム設定

  • PRO Neg. STD
  • ハイライトトーン 0 or -1
  • シャドウトーン +1
  • カラー +4
  • シャープ 0

ポートレート用のフィルムシミュレーションとして用意されている低彩度のPRO Neg. STDを使ったカスタム設定です。私はこれをデフォルトの設定として使用しています。

第一回目は無難にProviaから攻めて行こうと思っていましたが、とある思いつきでこちらの設定を試みると、思った以上にハマってしまいました。その後にいろんなシチュエーションで試してみて現在に至ります。

PRO Neg. STDの解説を読むと

その描写は、非常に柔らかい階調を身上とし、特に肌色の柔らかさはさすが”ポートレート撮影専用”と言うに相応しい。

また、その階調表現の豊かさは、ライティングの意図を素直に反映する。ただ単に撮るだけでは、決して”絵”にならない。ただ平板な面白みのない画像が生成されるだけである。
【引用】フィルムシミュレーショの世界#4 | Xストーリー | FUJIFILM X

と書いております。メリハリのあるライティングがなければ平板な画像になってしまうところを、カラー+4、シャドウトーン+1を使って無理やり補っているイメージでしょうか。

 

落ち着いた緑が気持ちのいいニュートラルなカスタム設定

PRO Neg. STDはもともと低彩度でコントラストが低いフィルムシミュレーションです。その分どのフィルムシミュレーションよりも黒つぶれが起きにくく、設定をいじっても破綻しにくいものでした。

 

PRO Neg. STDにカラー+4、シャドウトーン+1

左Provia、右PRO Neg. STDカスタム設定 ハイライトトーン0

Proviaのノーマル設定と見比べてみます。青空の写真が少なかったので少し昔の写真を現像し直したものです。

今回のカスタム設定と見比べてみて、カラーを+4にしたおかげでProviaに発色の良さが近づいています。PRO Neg. STDとしては、全体的に色味がアンバー寄りになり、トーンが抑えられ、柔らかさが残っているイメージでしょうか。特に柔らかさの絶妙な違いが大きな違いです。

 

PRO Neg. STDは緑と赤のトーンに大きな違いがある

左Provia、右PRO Neg. STDカスタム設定

お次のカット。先程はあまり違いが現れませんでしたが、こちらははっきりしています。特に左側の木の緑と、屋根の影、奥の鳥居ですね。

全体的にグリーンの色がアンバー寄りになることで、木の緑はちょうど夕陽がかかったような色になり、屋根の青銅色からアンバーがプラスされることで青みが抜けてニュートラルな色味になっています。鳥居の赤は明度が落ちたイメージでしょうか。私はアンバーに寄っている写真の方が好みなので大正解のカスタム設定です。

 

左Provia、右PRO Neg. STDカスタム設定 ハイライトトーン0

葉の部分に注目するとよく分かります。

Proviaは彩度の高い緑で非常に元気のいい発色です。PRO Neg. STDはどの色の中でも緑のトーンがアンバーに寄っているのがはっきり分かります。またシャドウトーンを+1にしたことで葉脈が引き締まった描写になりました。

 

作例いろいろ

X-T20, FUJINON XF35mmF1.4 R, 35mm, 1/280秒, ƒ/1.6, ISO400

こういった明暗差が大きい場合はハイライトトーンを-1に設定するのが無難です。基本的には-1で撮影しています。

 

X-T20, FUJINON XF35mmF1.4 R, 35mm, 1/1000秒, ƒ/1.8, ISO400

 

こういった全体の露出を合わせた状態で、雲のハイライトが飛んでいないシーンであればハイライトトーンは0の方がいいでしょう。

 

 

 

X-T20, FUJINON XF35mmF1.4 R, 35mm, 1/550秒, ƒ/4, ISO400

 

X-T20, FUJINON XF35mmF1.4 R, 35mm, 1/1700秒, ƒ/2.8, ISO400

いろんなシーンで使ってみましたが、得手不得手のないスタンダードなカスタム設定になってくれました。

 

 

 

X-T20, FUJINON XF35mmF1.4 R, 35mm, 1/1300秒, ƒ/5.6, ISO400

 

左Provia、右PRO Neg. STDカスタム設定

Proviaのこの緑色が好き。って方もいると思いますが、私はシーンによってこの緑がどうしても人工的な色に見えてしまいます。これが決めてで今回のカスタム設定をメインに使用しています。

 

左Pro Neg. Stdカスタム設定、右PRO Neg. STDカスタム設定 シャドウトーン0

同じカスタム設定でシャドウトーンを変えてみました。1だけでもこれだけ変化します。この中間くらいが欲しいところです。

 

X-T20, FUJINON XF35mmF1.4 R, 35mm, 1/450秒, ƒ/1.8, ISO400

 

こちらの写真は青が強くでていたので修正しています。

 

 

 

これも少しいじった記憶が。

 

 

X-T20, FUJINON XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS, 18mm, 1/80秒, ƒ/4, ISO200

いい色です。

 

撮り方・修正ポイント

以下の記事の考え方で撮影と補正を行っています。

基本的にホワイトバランスはほとんどのシーンで5300Kに固定。夜、夕焼け、室内のシーンなどでズレていたらAUTOかマニュアルで設定。モニタで良くわからない、カメラでの微調整は不可能。って場合にほんのり後で手を加る感じです。

 

改めて富士フイルムの出す色はきれい

大きく設定を変更しているので、本来の意図通りの色味ではないと思いますが、私にとって大満足なカスタム設定に仕上がりました。

購入してから他機種にない色味に随分と振り回されてしまい、無理やりいい色だと思いこんでいた時期もありました。こんなもんじゃないはずだと、一つ一つのことをしっかり向きあって整理してみると、改めて富士フイルムの撮って出しはすごいな。と言えるようになりました。

スナップ写真は撮って出しでもいいと思っていますが、この色を手に入れてしまったので富士フイルムのカメラからはしばらく離れることができない気がしています。

 

 

 

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