PRO Neg. Hiを使ったあったかカスタム設定 / 富士フイルムのJPEG撮って出しを考えるシリーズ Vol.4
富士フイルムのJPEG撮って出しを考えるシリーズ4回目。しばらくRAWでぱしゃぱしゃしてましたが、再びJPEG撮って出しに拘るようになり新しくカスタム設定を試しています。今回は私が最近愛用しているPRO Neg. Hiを使ったカスタム設定について紹介したいと思います。
本日のフィルムシミュレーションとカスタム設定
フィルムシミュレーションとカスタム設定
- PRO Neg. Hi
- ダイナミックレンジ 200%
- ハイライトトーン 0
- シャドウトーン -1
- カラー +1
- シャープネス -1
- ノイズリダクション -1
- グレインエフェクト 弱
- WBシフト レッド+3 ブルー-2
- ホワイトバランス 晴れ or AUTO
今回はフィルムシミュレーションの「PRO Neg. Hi」をベースに使ったカスタム設定です。
「PRO Neg. STD」に比べるとコントラストにメリハリがあり、色は同様に抑えめなので好みのフィルムシミュレーションです。
今回の設定で少し面倒なのが、ホワイトバランスシフトの設定がカスタム設定に保存されないので、カスタム設定を変更した時の設定忘れです。X-T2以降の上位機であればカスタム設定に名前を付けることができるので、私は名前にホワイトバランスシフトの設定を書いています。
掲載している写真は撮って出しのJPEGと一部X Studio RAWによる現像をLlightroomに取り込んでそのまま書き出しています。
ほんのり軟調で温かみのあるカスタム設定
左が通常のPRO Neg. Hi(X Studio RAW現像)。右が今回のカスタム設定。
ホワイトバランスシフトを大きく変更している影響で全体のトーンが暖色系になっています。個人的に寒色によっている写真を常用するのが苦手なので、色々試した結果でこれがベストなバランスになりました。
シャープネスを-1、グレインエフェクト「弱」を加え、少しだけ軟調にすることでよりウォーム感のある雰囲気にしてみました。
左が通常のPRO Neg. Hi(X Studio RAW現像)。右が今回のカスタム設定。
ウォーム感が上手く出たと思います。秋にちょうどいいカスタム設定だったので少し時期外れになってしまいました。
左が通常のPRO Neg. Hi(X Studio RAW現像)。右が今回のカスタム設定(シャドウトーン 0)。
PRO Neg.はもともとコントラストがあまり高くないフィルムシミュレーションなので影を意識しないとのっぺりした写真が出来上がります。それでいてシャドウトーンを下げているので、曇りなどの陰影が厳しい場合はシャドウトーンを0に戻してあげるといいでしょう。
左が通常のPRO Neg. Hi(X Studio RAW現像)。右が今回のカスタム設定。
紅葉が映えるいい色です。ホワイトバランスシフトを大きく振っていますが、癖の少ないカスタム設定になったと思います。
左が通常のPRO Neg. Hi(X Studio RAW現像)。右が今回のカスタム設定。
日が落ちる前の時間帯だったので左は記憶よりも青すぎな写真です。これはこれですっきりしていていいですが、右の写真の方が夕方の西日を感じる好きな一枚です。
ぱしぱし撮ってきました
紅葉の高尾山でぱしぱし撮ってきました。
撮影時の環境をよく意識するようになるので写真のトレーニングにもなりますね。
富士フイルムのカメラで撮って出しにこだわると、どうしてもハイライトの弱さが気になります。今はできるだけハード面で対処してみることにチャレンジしてるので、今度はハーフNDなどを使ってみたいです。
所変わって。
グレインエフェクト強
青がよく締まります。とても好き。
シャドウトーン -2、ハイライトトーン -1
撮り方・修正ポイント
露出
アンダー気味で撮るのがおすすめです。シャドウトーンを-1で持ち上げているので、持ち上げた分全体の露出を落としながら撮影することでシャドウのべったり感をなくすように使えば使いやすいと思います。
夕焼けや朝日などの太陽が入るような明暗差が厳しいシーンでは思い切ってシャドウトーンを-2、ハイライトトーンを-1に。曇り日のようなもともとコントラストが低い場合はシャドウトーンを0にするのが今の所おすすめです。
ホワイトバランス
私はほとんどのシーンでホワイトバランスを「晴れ」に固定していますが「AUTO」でも大丈夫です。
以前のPRO Neg. STDを使ったカスタム設定より大分使いやすい設定に仕上がりました。ホワイトバランスシフトを使うと画一的に色が転んでしまうこともありますが、元の色を上手く考えてあげればしっかりコントロールできそうです。こういったカスタムを楽しむと、新しい機種にしかないフィルムシミュレーションやカラークロームエフェクトが使いたくて仕方なくなりますね。まだまだ試行錯誤のしがいがありそうです。