中古(ヤフオク)で購入したカメラ、Nikon D700のトラブルとイメージセンサーにカビが生えていた備忘録

先日NikonのD700を購入して早速Twitterに購入報告をしながらほくほくしていた私ですが、一週間も経過しないうちに返品となってしまいました。

これからD700や古いカメラを中古で購入される方もいると思いますので、供養がてらに起こったことと対策についてまとめておきたいと思います。

 

D700の購入まで

事の起こりはD700ほしいほしい病にかかってしまったためです。

もともとニコンユーザーの私ですが、以前にD750でシャッターのトラブルを抱えてしまったことと、ちょっとしたお仕事での撮影でも富士フイルムのカメラで十分だという結論に達したため、しばらく富士フイルムのカメラ(X-T20、X-T2)一本で撮影を行っていました。

そんなこんなで快適な日々をすごしていましたが、ニコンのレンズ資産があるし、これを遊ばせておくのはもったいないとニコン機を手に入れることを画策します。

 

そこから購入するまでの経緯は、
  • せっかくならニコンの丸窓機が欲しい
  • D800E辺りがお値ごろ
  • 持っているのはDレンズがメインだし高画素いらない
  • 昔憧れていたD700でいいんじゃないか?
  • もくもくと調べる
  • D700が無性に欲しい
  • マップなカメラ屋にあまりいい個体がたまたまなかった
  • 魔が刺してヤフオクを覗く
  • シャッター回数は少なめ、シリアルナンバー的にも悪くない。写真を見ても外観問題なさそう。出品者の評価、出品物も問題ない。ワード的にも検索にかかりにくい掘り出し物オーラ。

といった感じでポチーです。この間数日ありましたが、ほとばしるパッションが抑えきれませんでした。

ちゃんとチェックされている中古カメラ屋さんの方がトラブルも少ないことは分かっていましたが、2008年発売のカメラなのでできるだけ使われていないものを。と、シャッター回数が明示されているヤフオクを覗いてしまって魔が差してしまいました…。

終わってから考えると、マップカメラに「難有品」が並んでいるのもなるほどなと思います。

 

そんなこんなで手に入れたのがこの個体。外観は非常にきれいで、よくあるボディのテカテカやグリップ部においても使用感はほとんどありません。

むしろグリップがあまりきれいじゃないならグリップ交換をブログのネタにしよう!っと考えていたくらいなので、この値段で手に入れていいの??といった想定外の美品でした。

マニュアルフォーカスのしやすい明るく大きな視認性のいい丸窓の光学ファインダー、写欲をそそる独特の甲高いシャッター音、マグネシウム合金で作られたマッシブなボディ。やはりニコン機は最高だと喜び勇んでTwitterに購入報告をしていました。

 

その後のトラブル

トラブル1 シャッターが固着?最初はシャッターが正常に降りず。

シャッターの調子がいかんせんよくありません。

最初はミラーが戻らずカメラがフリーズ。バッテリーを抜いて再度電源をONすると、最後に電源をOFFにした場所まで設定が戻される現象が起こります。

D750でもたまーに、ミラーが戻らないエラーが起きていたため(一般的…?)特に意に返さずにテストを続行。ぼちぼちな回数シャッターを切っていると段々と調子がよくなり、最終的には問題が発生しなくなりました。

何かが引っかかってたのか固着していたのか。少し古い機種だしヤフオクだし少しくらいはトラブルがあるよね!っと使う気はまんまんでした。

後から思いましたが、少しでもこういった現象が起きた場合はスマートフォンで動画を撮っておくと良さそうです。

 

トラブル2 背面ガラスと液晶の間にカビ…。

背面ガラスと液晶の間にカビが生えてました。

D700は背面ガラスと背面液晶が離れており、間に僅かですが空気の層があります。そのため堅牢な密閉性がゆえに中の湿気が逃げず、背面のガラスが内側から曇って跡がつく。といった症状が見られます(現在のカメラはほぼ全てがギャップレスな液晶ためこの症状が発生することはないと思います)。

D700ではこの現象が多いためか、マップカメラでは減額の対象にもなっていないと明確に記されていたりします。

 

私も最初に見たときは曇り程度ならかわいいもんだ。と考えていましたが届いた個体は「カビ」でした。白い筋が背面ガラスと液晶に繋がっているので明らかにホコリではありません。

「カビ」かよ…。とテンションが少し落ちしていましたが、よくよくD700について調べてみると、背面の保護ガラスはドライヤーで温めて粘着を弱め、協力な吸盤でえいやと取れば清掃することができるそう(自己責任)。実際やっている方も見受けられるので、ブログのネタにしながら清掃できるのならと、この時点でもまだまだ使う気まんまんです。

 

トラブル3 劣化度は0だが、バッテリーの充電が明らかにおかしい……。

届いた段階で電池を入れても動作しなかったためとりあえず充電を行いました。

バッテリーの充電ってぼちぼち時間のかかるものですが、数分たって見るとバッテリーが満充電のサイン。「ん?」って違和感を覚えましたが、正常に満充電で動作したのでそのまま使用することにしました。

ですが、先程のシャッターの項でしばらく触っていると、途端にバッテリーのインジケーターが一つに。その後も続けていると実質100枚程度でバッテリーがなくなりました。ニコンの一眼レフでこのバッテリー持ちは明らかにおかしいです。

再び充電を行い、今度も短時間で充電が終えたので、再びカメラにバッテリーを入れてみると今度は全然充電ができておらず…。それを4、5回くらい繰り返したら急に満充電。バッテリーの劣化度をチェックしても0。

「ん?ん?」って思いましたが、どうせ古いからこのバッテリーの劣化だろうし、互換バッテリー使うから無問題よね!とまだまだ使う気まんまんです。

 

トラブル4 イメージセンサーにカビ………。

いろいろ乗り越えようやく撮影のテスト。そして私の中でトラウマになったのがこちらの写真です。試しに近所でテストをしたら左上にもじゃもじゃしたものが写り込みました。レンズはまったく問題がないのでなんじゃこりゃと。

室内でテストの撮影はしていましたが左上に物があったり、絞り込んでの撮影はしておらず、シャッターのチェックや、背面液晶の調査もあって発見が少し遅れてしまいました。よくよく確認するとF5.6辺りからすでに確認することができ、風景撮影、通常の撮影も絶望的です。

 

改めてセンサーのゴミチェックをするとこんな感じ。左上に糸状の物が写り込んでいます。ゴミは清掃すればいい話ですが…。

 

再びバッテリーを何度も頑張って充電し「クリーニングミラーアップ」をしてセンサーを確認した写真です。左下に白い筋が見えると思います。

とりあえずイメージセンサーのクリーニングを軽く行ったところ、その他のゴミなどはすっきり取れましたがこの部分はまったく微動だにせずです。ようやくこのカメラはだめだなと確信しました。

調べてみるとこの手の白い筋は間違いなく「カビ」になります。それもローパスフィルターとイメージセンサーの間に発生するために除去することができないカビです。他メーカーがこうなるかどうかは分かりませんが、ニコンであればクリーニングは出来ずに良くてイメージセンサーの交換です。

D700は既に交換パーツのメーカー保持期間もとっくに過ぎ、メーカー修理が終わっているためどうすることもできないものです。

 

今回のトラブルで改めて学んだこと

古いカメラ、個人間取引ならより入念にチェックを行う

別の記事でチェック項目を書こうと思いますが、古いカメラはデジタル一眼レフでも入念にチェックせねばと思いました。特にデジタル一眼レフでも「イメージセンサー」にカビが生えることを知れたのは大きな知見です。

 

必ず返品が可能かどうかをチェックする

ヤフオクでも初期不良で返品を受け付けてくれる方は普通にいらっしゃるで、できたらそれが明記されている人から購入しましょう。

しかしチェックは原因の切り分けやらどういった症状なのやらと確認がとても大変ですね。中古屋さんの偉大さを改めて知りました。

 

白いすじがあったら自分で触らずサポートセンターでチェック

今回イメージセンサーのチェックを自分で行ってしまいましたが、これは返品を行う上で新たな傷がついてしまう恐れがある悪手なのでできるだけ止めておきましょう。

センサーの写真と、ゴミチェックだけでもある程度分かりますが、出品者側にこの問題が認識されていなければただのクレーマー扱いで話が進みません。できたらサポートセンターに持ち込み、取り除くことができない事の証拠と証言の確保が確実かと思います。

オークションだったら保管状況や使用頻度の確認を行うなど、できる範囲での予防策しかないと思います。「防湿庫で眠っていた。」とか書かれている場合は、もしかしたらこんな問題があるかもしれません。

 

トラブルがあった場合、残せるのであれば必ず記録に撮っておく

シャッターの不良であれば動画撮影など、トラブルの記録は必ず撮っておくと、返品の交渉やサポートセンターでの説明時に助かります。自分で判断をせずにできるだけ第三者の視点を仰ぐのが大事かと思います。

 

オークションの返品は基本的に難しいと考える

昔は結構オークションを使っていましたので(出品も落札も)、その経験からも今回の出品者は、評価的にも、出品の仕方的にもある程度信頼のおける出品者でした。

今回は返品の受付をされている方でしたが、正直に「こういったことがあったんだけど返品してれませんか?」って交渉をしたところで全然信用されずに最初は否定されました。いろいろあった末で返品を行えましたが、私としては後学のためと思いつつもそのやりとりの時間がもったいなかったです。

ただ、返品できただけ運がよかったとも思います。

 

古いデジタル一眼レフはやっぱり信頼できる中古屋さんで買いましょう

結論になりますが、やっぱり中古のカメラはできるだけ専門のカメラ屋さんで購入するのがいいかと思います。

  • 検品
  • 清掃
  • 返品時の規約

といった、最低限にして必須な事にしっかりと対応してくれ、初期不良や商品説明に明記されているもの以外に傷があった場合も企業である以上対応してくれます。

 

特に今回のNikon D700は2008年発売のカメラで、マップカメラを見ても「難有品」が並んでいる機種です。それだけいい個体が少ないということでもあるので、古いカメラはできるだけ中古のカメラさんを頼るのが正解ですね。今回はいい勉強になりました。

Nikon D700自体はすごくいい機種だったので機会があったら是非とも手に入れたいと思います。

 

 

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