ニコン D5500 vs D5300 vs D5200 比較。D5500からみる、Nikon DXフォーマットAPS-C初級機上位モデルの違いをみる
ニコンから2015年2月に発売されるAPS-Cセンサー搭載一眼レフカメラ『D5500』を、前機種『D5300』『D5200』と機能を比較していきたいと思います!
D5xxxシリーズは、ニコンのDXフォーマットを採用し、バリアングル液晶を搭載した初級機の上位モデル。前機種『D5300』は2013年11月に発売され、1年3ヶ月ぶりと早くもリニューアルとなります。
発売日、位置付けはそれぞれ下記となっています。
製品名 | NewD5500 | D5300 | D5200 |
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発売時の価格 | \90,000 | \90,000 | \89,800 |
メーカー | ニコン | ニコン | ニコン |
発売日 | 2015年02月05日 | 2013年11月14日 | 2012年12月15日 |
位置付け | 初級機上位モデル | 初級機上位モデル | 初級機上位モデル |
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それでは、前機種『D5300』『D5200』と機能を比較していきたいと思います。
3つの大きな変更点。”D5500″は『タッチパネル』を搭載!60gの軽量化にバッテリーが長持ち!
“D5500” はニコン一眼レフ初の『タッチパネル』を搭載!
D5500は、モニタサイズこそ変更はありませんが、ニコンの一眼レフ初となる『タッチパネル』を搭載しました。タッチパネルの機能としては、以下のようになっています。
- メニューのタッチ操作
- info画面操作
- タッチAF
- タッチシャッター
- 再生時のスライド
- 再生時の拡大縮小
- ファインダー撮影時のフォーカスポイント移動(Fn割当)
ファインダー撮影時に、画面を指でスライドさせることでフォーカスポイントを移動させることができるのが、個人的に特に便利なポイントかと思います。タッチAFに関しては、ライブビュー時のAF速度次第なところありますので、販売されるまでの様子見かと思います。
480gから420gへ。サイズダウンに60gの軽量化
図を見てもらうと、赤い部分はフランジバック(撮像素子面とレンズマウント部)のニコンの一眼レフでは、必ずとらなければいけない奥行です。ぱっと見ても、それ以外の部分がいかにスマートになったかが分かると思います。
D5500は、D5300から採用されているカーボン・モノコック構造をさらに進化。D5500のサイズは 124 x 97 x 70mm(幅x高さx奥行き)と奥行で6mm、幅、高さでそれぞれ1mm小さくなっています。重さはD5300から60gをそぎ落とす420g(バッテリー、SD含む470g)を実現。
参考撮影枚数820枚!220枚アップとバッテリーが長持ち化!
バッテリーはEN-EL14aと変更はありませんが、参考撮影枚数が820枚と、D5300の600枚から大幅に向上しています。撮影できる枚数が多くなれば、それだけバッテリーを気にせず撮影ができるので、旅行などには嬉しい改善ですね!
ただし、この数値はファインダー撮影時のものです。D5500はタッチパネルを導入することで、ライブビューでの撮影も多くなると思います。その際の数値は変わってくるので注意が必要です。
製品名 | NewD5500 | D5300 | D5200 |
---|---|---|---|
仕様 | |||
モニタサイズ | 3.2 inch 104 万ドット | 3.2 inch 104 万ドット | 3.0 inch 92 万ドット |
タッチモニタ | ○ | – | – |
タッチAF/シャッター | ○ | – | – |
タッチパネル機能 |
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– | – |
サイズ・重さ |
|||
サイズ(幅x高さx奥行き) | 124 x 97 x 70 | 125 x 98 x 76 | 129 x 98 x 78 |
重さ (バッテリー、SD含む) |
420 g (470g) |
480 g (530g) |
505 g (555g) |
電池/電池型番 | EN-EL14a | EN-EL14a | EN-EL14 |
参考撮影枚数 | 820 | 600 | 500 |
対応記録メディア | SDHCカード SDカード SDXCカード |
SDHCカード SDカード SDXCカード |
SDHCカード SDカード SDXCカード |
[仕様比較] 基本性能はほぼ同等。ISO感度が常用ISO25600に引き上げ。
画像処理エンジン・撮像センサー
D5500の画像処理エンジンには、D5300に引き続きEXPEED4、撮像素子も引き続き有効2,416万画素、解像感に優れたローパスフィルターレスとなっています。
仕様的にも画質面でD5300から目立った変化はないと思います。また、等倍で鑑賞した解像感を覗けばD5200でも十分すぎる画質です。
- [PY] フォトヨドバシ Nikon D5300 SHOOTING REPORT | photo.yodobashi.com |
- マップカメラ | KASYAPA | 176:機能てんこ盛りの便利なカメラ『Nikon D5300』 | Nikon
- ニコン D5500 / カメラ 比較・作例サイト・サンプル写真まとめ – かめらと。
- ニコン D5300 / カメラ 比較・作例サイト・サンプル写真まとめ – かめらと。
- ニコン D5200 / カメラ 比較・作例サイト・サンプル写真まとめ – かめらと。
ISO感度
D5500のISO感度は、常用ISO100~25600[拡張なし]となり、D5300の常用ISO100~12800[拡張ISO25600]と引き上げられました。
連写性能・連続撮影コマ数
D5500の連写性能は変わらずJPG、12bitRAWの場合で5コマ/秒。14bitRAWの場合で4コマ/秒となっています。
連続撮影コマ数は、12bitRAWで14枚、14bitRAWで10枚に増えています。最高画質で、1.2秒しか連写が続かなかったのに対し、2秒連写できるようになったので、若干ですがシャッターチャンスを逃しにくくなっています。
製品名 | NewD5500 | D5300 | D5200 |
---|---|---|---|
仕様 | |||
マウント | ニコンFマウント | ニコンFマウント | ニコンFマウント |
画像処理エンジン | EXPEED 4 | EXPEED 4 | EXPEED 3 |
画素数 有効画素数 |
2,478 万画素 有効 2,416 万画素 |
2,478 万画素 有効 2,416 万画素 |
2,471 万画素 有効 2,410 万画素 |
映像素子:企画 映像素子:サイズ 映像素子:種類 |
APS-C 23.5 ~ 15.6 CMOS |
APS-C 23.5 ~ 15.6 CMOS |
APS-C 23.5 ~ 15.6 CMOS |
画素ピッチ | 3.9 μm | 3.9 μm | 3.9 μm |
ローパスレス | ○ | ○ | – |
ISO感度 | 100 ~ 25600 [ISOオート : 100 ~ 25600] |
100 ~ 12800 [拡張感度 : 25600] [ISOオート : 100 ~ 25600] |
100 ~ 6400 [拡張感度 : 25600] |
記録フォーマット | JPEG RAW |
JPEG RAW |
JPEG RAW |
連写性能 | 5.0 | 5.0 | 5.0 |
連続撮影コマ数 | RAW(14bit) : 10 RAW(12bit) : 14 JPG : 100 |
RAW(14bit) : 6 RAW(12bit) : 13 JPG : 100 |
JPG : 35~ RAW : 8~ RAW+JPG : 6~ |
シャッター形式 | フォーカルプレーンシャッター | フォーカルプレーンシャッター | フォーカルプレーンシャッター |
シャッタースピード | 1/4000 ~ 30 | 1/4000 ~ 30 | 1/4000 ~ 30 |
DxOMark Raw画質評価 | |||
総合評価 | – | 83 | 84 |
ポートレイト (色深度) | – | 24.0 | 24.2 |
風景(ダイナミックレンジ) | – | 14 | 14 |
スポーツ(限界ISO感度) | – | 1338 | 1284 |
[ファインダー比較]
ファインダー
D5500のファインダーはペンタミラー、ファインダー倍率0.82 (35mm換算0.55)、ファインダー視野率 上下/左右 95% と変更はありません。D5200以下の機種を使っている場合の買い替えには、D5500、D5300がおすすめです。
製品名 | NewD5500 | D5300 | D5200 |
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ファインダー | |||
ファインダー形式 | ペンタミラー | ペンタミラー | ペンタミラー |
ファインダー視野率(上下/左右) | 95 x 95 | 95 x 95 | 95 x 95 |
ファインダー倍率 (35mm換算) | 0.82 (0.55) | 0.82 (0.55) | 0.78 (0.52) |
[AF・AE比較]
オートフォーカス、自動露出に関しては、D5200から変更はありません。
D5500では、D7100、D5100で搭載されていたナイトビジョンモードも搭載。超高感度によりモノトーン(白黒)で暗闇での撮影が可能、夜行性の野生動物の撮影などに活用できるそうです。
製品名 | NewD5500 | D5300 | D5200 |
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オートフォーカス | |||
AF方式 | 位相差AF | 位相差AF | 位相差AF |
AFセンサー | マルチCAM4800DX | マルチCAM 4800DX | マルチCAM 4800DX |
AF測距点数 | 39点 (クロスタイプ 9点) |
39点 (クロスタイプ 9点) |
39点 (クロスタイプ 9点) |
AF輝度検出範囲 | -1.0 ~ 19.0 | -1.0 ~ 19.0 | -1.0 ~ 19.0 |
AFエリア | シングルポイントAFモード ダイナミックAFモード(9点 21点 39点) 3D-トラッキング オートエリアAFモード |
シングルポイントAF ダイナミックAF(9点、21点、39点) オートエリアAF 3D-トラッキング |
シングルポイントAF ダイナミックAF(9点 21点 39点)オートエリアAF 3D-トラッキング |
AFモード | ・オートフォーカス(AF):シングルAFサーボ(AF-S) コンティニュアスAFサーボ(AF-C) AFサーボモード自動切り換え(AF-A)を選択可能 被写体条件により自動的に予測駆動フォーカスに移行 ・マニュアルフォーカス(MF):フォーカスエイド可能 |
・ オートフォーカス(AF): シングルAFサーボ(AF-S) コンティニュアスAFサーボ(AF-C) AFサーボモード自動切り換え(AF-A)を選択可能 被写体条件により自動的に予測駆動フォーカスに移行 ・ マニュアルフォーカス(MF): フォーカスエイド可能 |
オートフォーカス(AF): シングルAFサーボ(AF-S) コンティニュアスAFサーボ(AF-C) AFサーボモード自動切り換え(AF-A)を選択可能 被写体条件により自動的に予測駆動フォーカスに移行 マニュアルフォーカス(MF): フォーカスエイド可能 |
AF補助光 | ○ | ○ | ○ |
自動露出機能 | |||
測光方式 | 2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式 | 2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式 | 2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式 |
測光モード | ・マルチパターン測光:3D-RGBマルチパターン測光II(G、E、またはDタイプレンズ使用時) RGBマルチパターン測光II(その他のCPUレンズ使用時) ・中央部重点測光:φ8mm相当を測光(中央部 |
・ マルチパターン測光: 3D-RGBマルチパターン測光II(G、E、またはDタイプレンズ使用時) RGBマルチパターン測光II(その他のCPUレンズ使用時) ・ 中央部重点測光: φ8mm相当を測 |
マルチパターン測光: 3D-RGBマルチパターン測光II(GまたはDタイプレンズ使用時) RGBマルチパターン測光II(その他のCPUレンズ使用時) 中央部重点測光: φ8mm相当を測光(中央部重点度 |
測光範囲 | ・マルチパターン測光 中央部重点測光:0~20EV ・スポット測光:2~20EV(ISO 100、f/1.4レンズ使用時、常温20℃) |
・ マルチパターン測光 中央部重点測光:0~20EV ・ スポット測光: 2~20EV(ISO 100、f/1.4レンズ使用時、常温20℃) |
マルチパターン測光 中央部重点測光:0~20 EV スポット測光:2~20 EV(ISO100 f/1.4レンズ使用時 常温20℃) |
露出補正 | P、S、A、M、SCENE、ナイトビジョンモード時に設定可能、範囲:±5段、補正ステップ:1/3、1/2ステップに変更可能 | P、S、A、M モード時に設定可能 範囲: ±5段 補正ステップ: 1/3、1/2ステップに変更可能 |
– |
[その他機能比較] “D5500″はGPSを省略。動画はフルHD60P、42Mbpsの高画質モードに対応
GPS
D5500は、D5300で搭載されていたGPSが省略されました。外付けアダプタ『GPSユニット GP-1A』を装着することでGPSが利用できます。
動画性能
D5500の動画性能は、1980×1080のフルHD60pに対応し、さらに高画質モードを選択できるようになりました。1980×1080の60pで最高42Mbps、30pで21Mbpsでの記録となるようです。
製品名 | NewD5500 | D5300 | D5200 |
---|---|---|---|
その他機能 | |||
防塵/防滴 | – | – | – |
ゴミ取り機構 | ○ | ○ | ○ |
ライブビュー | ○ | ○ | ○ |
バリアングル | ○ | ○ | ○ |
内蔵ストロボ | ○ | ○ | ○ |
バルブ撮影 | ○ | ○ | ○ |
セルフタイマー | 20 10 5 2 |
20 10 5 2 |
20 10 5 2 |
Wi-Fi | ○ | ○ | – |
GPS | – | ○ | – |
動画仕様 | |||
動画記録サイズ/フレームレート | 1920×1080 [60p/50p/30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p] 640×424 [30p/25p] ※標準/★高画質選択可能 ■最長記録時間 最長29分59秒(画質によっては最長20分/10分) |
1920×1080 [60p/50p/30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p] 640×424 [30p/25p] 最長29分59秒 フルHD 60p/50p時は20分 |
1920×1080 [60i/50i][30p/25p/24p] 1280×720 [60p/50p] 640×424 [30p/25p] ■最長記録時間 最長29分59秒 |
ファイル形式 | MOV | MOV | MOV |
圧縮方式 | H.264 MPEG-4AVC |
H.264/MPEG-4AVC | H.264/MPEG-4AVC |
音声記録形式 | リニアPCM | リニアPCM | リニアPCM |
Nikon D5500、D5300、D5200 を画像で比較する
正面からの印象はあまり変わりませんが、右側部分『レンズ取り外しボタン』より右側がをみると狭くなっているのが分かります。
グリップの赤いアクセントが『D5200』に近い斜め配置となりました。
背面では、『コマンドダイヤル』の配置が上面に出ることとなり、親指グリップの範囲が大きくなっている印象です。上面から省略された『i(アイ)ボタン』が背面にきています。
液晶モニタは、奥行が狭くなったことで、引っ張り出すへこみが大きくなり、ヒンジの部分でも形状が変更されています。また、ファインダー上部には、アイセンサーが搭載されています。
上部からみると、厚みが随分薄くなり、レンズマウント部の出っ張りが目立つようになってきました。
グリップの形状も丸く尖った形状から、角ばった形状に変更され、ホールド感が向上したと言われています。また『シャッターボタン』も黒色に変更されています。
GPS、『i(アイ)ボタン』が省略され、『コマンドダイヤル』が上部に配置されました。『撮影モードダイヤル』も従来よりシンプルとなりました。
ボディの厚みが薄くなったことで、グリップの形状も随分と薄くなりました。その分フラッシュの出っ張りが目立つデザインとなっています。
まとめ
D5500、D5300、D5200を比較してみて大きく変更された点は、
- ニコン一眼レフ初の『タッチパネル』を搭載
- 480gから420gへ。サイズダウンに60gの軽量化
- 形状の変更
- 参考撮影枚数820枚
です。
D5500は大幅なサイズダウンなどにより、グリップなどの形状が大きく変更されています。D5xxxシリーズからの買い替えの場合でも、一度触ってみたほうがいいかと思います。
画質面や、オートフォーカスを考えれば、仕様的にもローパスレスモデルとなったD5300から変化はありません。等倍で鑑賞した解像感を覗けば、D5200でも十分すぎる画質です。
以下参考サイトになりますので参考にしてみてください。
- [PY] フォトヨドバシ Nikon D5300 SHOOTING REPORT | photo.yodobashi.com |
- マップカメラ | KASYAPA | 176:機能てんこ盛りの便利なカメラ『Nikon D5300』 | Nikon
- ニコン D5500 / カメラ 比較・作例サイト・サンプル写真まとめ – かめらと。
- ニコン D5300 / カメラ 比較・作例サイト・サンプル写真まとめ – かめらと。
- ニコン D5200 / カメラ 比較・作例サイト・サンプル写真まとめ – かめらと。
今回はやはりタッチパネルが検討の分かれ目になるかと思います。ミラーレス機などのタッチパネルを搭載したカメラを使用していた場合は、D5500が理想の乗り換え機となるかもしれません。
また、D5200のキットレンズは旧型の大きいレンズが付属となります。初めて購入するのであればD5300以上。もしくはD5200のボディとレンズ単体での購入がおすすめです。
もくじ