Crumpler KingPin 4500 レビュー。タブレットとミラーレスカメラにちょうどいいショルダーなカメラバッグ
今回紹介するカメラバッグはクランプラーさんのショルダータイプのカメラバッグ「Crumpler KingPin 4500」です。
今年のCP+2018の銀一さんブースで発見して一目惚れ。ショップに登録されたと同時に速攻で注文し、到着してからヘビーに愛用している私史上最高と呼び声の高いカメラバックです。
Crumpler KingPin 4500
CP+2018で優しいお姉さんに話しを聞いたところ、今年からオーストラリアからドイツのデザインへと一新されたようです。
クランプラーさんのカメラバッグといえば、赤や緑など、ビビッドなカラーが印象的でしたが、今回から全体的に黒や茶色を主体とした落ち着いたデザインになりました。ミリオンダラーシリーズ等を古くから使っている方はやや物足りないかもしれませんが、生地がやや薄手になったことで軽量化に貢献し、タウンユースにはちょうどいいカメラバッグになっています。
KingPinシリーズはショルダーバッグとバックパックの5つのモデルで展開され、ショルダータイプが「4500」「8000」「9000」、バックパックに「カメラ ハーフ バックパック」「カメラ フル バックパック プロ」となっています。ショルダーのタイプ別として、「4500」「8000」が9.7インチまでのタブレットを収納可能なモデル。「9000」が13インチのノートパソコンを収納できるモデルと分けられています。
KingPin 4500 | KingPin 8000 | KingPin 9000 | |
---|---|---|---|
外寸(cm) | H22 W32 D16 |
H26 W37 D17 |
H30 W42 D20 |
内寸(cm) | H20 W28 D13 |
H23 W34 D13 |
H26 W40 D15 |
タブレット・PC収納部(cm) | H18 W25 D1 |
H20 W30 D1.5 |
H22 W35 D2 |
容量 | 7.5L | 10.5L | 16L |
重さ | 720g | 850g | 1.14kg |
こうみるとKingPin 8000なら小型のMacBookも収納できそうなサイズですね!
ミラーレス一眼or中型の一眼レフカメラ+タブレットの収納に
私が購入したモデルは一番小さい「KingPin 4500」です。小型なミラーレス一眼のFUJIFILM X-T20とタブレットを入れるために購入しました。
表側のデザインは黒系のオーソドックスなカメラバッグです。真っ黒という分けではなく明るい所ではややネイビーに見えます。気に入っているのが「裏地」で、落ち着いたレッドとブルーが配色されており、派手な外観は苦手だけどアクセントが欲しい方におすすめしやすいカメラバッグです。
背面には手持ちしやすい取っ手に、スーツケースのハンドルに取り付けることができるバンド、パンフレットや地図が収容しやすいポケットがついています。
サイドはこんな感じです。両サイドにポケットがついていますが、入り口が狭く伸縮性がないので使い勝手はいまいちです。
フラップを開けるとこんな感じ。KingPin 4500は内寸の高さが20cm程。幅は奥側が28cm、手前が約25cmの台形、奥行きが13cmです。
KingPinシリーズでも最小モデルになりますが収納力は思った以上にありました。
付属の3つの仕切りを使えば4つの空間を作ることができ、ミラーレスカメラ+レンズと小型のレンズであればその他に3つ程収納できます。
Nikon D750 + Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D だと縦にして21cm程になりますがそのまま収納することができ、プラスしてAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRを収納できました。一眼レフカメラの場合はカメラ自体に高さがあるので、タブレットも合わせて入れるとバッグの奥行きの寸法がオーバーしフロント側に膨れることになります。フラップはストラップが伸縮できるので余裕で締めることができますが、その点だけ寸法に注意でしょうか。
数値的に標準ズーム、望遠ズームの両方f/2.8通しでも収納できそうですが、それだけの装備なら「KingPin 8000」を、広角ズームまで含めるのであれば「KingPin 9000」かと思います。
KingPin 4500にはタイプの違う仕切りが3つ入っています。
そのうちの1つが途中から折れる仕様になっているので、レンズ付きのカメラでもスペースを有効活用しながら便利に収納できるようになっています。Peak Designさんにも同じような仕切りがありますね。
もう一つの仕切りが2/3程の位置にベロがついており、高さもあるバッグなので上下に分けて収納できるようになっており、下のスペースに小物を、上のスペースに小型のレンズなど工夫することができます。二つの仕切りを組み合わせて上下のスペースを作ることはよくやっていましたが、最初から入っていたのは初めてでした。
さらに特長的なのが仕切りの一つにポケットが作られていることです。この仕切りのポケットにレンズキャップを収納することができ、77mm径のキャップでもすっぽり収納できました。
というわけで現在こんな感じでカメラとレンズを収納しています。カメラが上手く縦に入ってくれたのでその分余裕をもたせることができました。赤いラインが仕切りになるので、カメラが上にはみ出ていますがフラップを閉じていれば問題ありません。
- X-T20 + XF35mmF1.4 R
- XF14mmF2.8 R
- XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS
- モバイルバッテリー+ブロアー+フィルター
- 折りたたみ傘 or レンズ
この入れ方だと仕切りの位置を変えずにD750+レンズでも同じ場所におさめることができました。
- D750 + AI AF Nikkor 50mm f/1.4D
- AI AF Nikkor 20mm f/2.8D
- AI AF Nikkor 28mm f/2.8D
- AI AF Nikkor 85mm f/1.8D
- モバイルバッテリー+ブロアー+フィルター
といった小型Dレンズパラダイスな組み合わせもOKです。カメラに横幅があるのでさらに上にはみ出すことになりますが意外といけてしまいます。
とはいえ無理にレンズばかり入れると重くなりますので参考までに。
フラップにファスナーがあるのでレンズの交換にも使える
がばって開く訳ではないので大きくなると難しいですが、小型のミラーレスカメラとレンズのセットであればここからでも出し入れができます。ジッパのすぐ下にはタブレットのポケットがあるのでタブレットの出し入れに便利。仕切りの一室を小物入れにすれば、ここから財布の出し入れも簡単です。
四つのポケットが便利
フロントポケット
フロントポケットは3辺がガバっと開く仕様となっているので視認性が良く、道具が出し入れしやすい設計になっています。
内訳は蓋側にバッテリーなどが入る小ポケットが4つ、ファスナー付きポケットが1つ、鞄本体側に中サイズのポケットが2つ、ケーブルホルダー?が2つ付いています。
バッテリーやリモコン、ケーブル、予備のSDカードなどを収納しておけます。サイドにはヒレのような物がついており、ポケットの開きすぎや小物が落ちるのを防止します。
サイドポケット
両サイドにはマジックテープ付きのポケットがついています。Kingpin 4500では入り口が狭く、余裕のない作りなので何を入れておけばいいのか正直迷う作りです。
フィルターを収納しようにも入り口が狭すぎて入りません。指を入れないととれないものだとマジックテープが指に当たって痛いので小物も難しいです。夏であれば防虫スプレーでしょうか?未だにここが使いこなせないのが歯がゆいところです。
背面ポケット
背面にもポケットが用意されています。ここはちょっとした冊子やチケットなどをいれておくのに便利でしょうか。
フラップ裏ポケット
フラップの裏にもファスナー付きのポケットがついています。アクセスがあまり良くないので、今の所財布や鍵入れになっています。
カメラバッグに入れるなら小さい財布が便利。
10.5inchのiPadが収納できるタブレット用のポケット
バッグ内部の背面側にはタブレット用のポケットが装備もされています。公式サイトでは9.7inchまでとなっていますがスマートキーボードをつけたiPad Pro 10.5でも出し入れができました。さらにカバーをつけた状態でも少しきつくなりますが出し入れ可能です。
使ってて気に入ったところ
約5cmの幅広のストラップが疲れにくい
ショルダーのカメラバッグを愛用している人は分かると思いますが、ショルダーの紐が細くて、しっかりしたパッドがついていないと肩への負担が大変なことになります。このKingPin 4500は約5cmの幅広ストラップを採用しており、しっかりしたクッション性の肩パッドと相まって、肩への負担がしっかり軽減されています。
三脚用のストラップも装備
底部には三脚用を止めるためのストラップが装備されているので三脚の持ち運びもOKです。
とはいえKingPin 4500だと鞄自体の横幅が32cmほどなので、小型のトラベル三脚でなければバランスが難しいでしょうか。現在装備している三脚はSLIKのエアリー S100。折りたたんだ時は縮長30cmにペットボトルサイズの横幅になる小型モデルのお気に入りです。
その他いろいろ
サイドの引っ掛けるところは何かがくっつきそう
デザインのために採用されているのか分かりませんが、両サイドのショルダーストラップ下、ポケットの上はベルトのようになっており、ここにアクセサリがひっかけられそうです。ペットボトルホルダーや、夏なら携帯用の虫よけがちょうどいいでしょうか。
このペットボトルホルダーが地味にピッタリでした。
こういうやつとか。
レインカバーがついているので不意な雨でも安心…?
Crumplerの製品の特長として「レインカバー」が標準でついています。底部に薄いポケットがついていてそこに収納されています。
付けてみました。
取っ手を出すために取り付けたらこうなりました。正直合ってるいのかさっぱりです…。
ライトがついてくるので夜道も安全…?
KingPin 4500の面白いところはフラップを止めるストラップ部分にライトがついています。チカチカします。元々メッセンジャーな人たちが創業した会社なので、自転車に乗る人用に想定されているバッグだと思います。
タブレット+ミラーレス一眼にちょうどいいカメラバッグ
肩に優しい極太ストラップ、折りたたみにポケット付きの機能的な仕切り、バッテリーホルダーなどのカメラに特化したポケット、三脚ストラップ、iPad Pro 10.5が入るポケット、スーツケース装着用ベルト、防水カバーなどなど、比較的小型のカメラバッグながらあらゆる機能を詰め込んだカメラバッグです。
このバッグならメインでも使えるし、スーツケースにも嵌って収納力があるので旅行のお供にもピッタリです。諸事情合ってショルダーなカメラバッグばかりを使っていますが、ミラーレスな方や一眼レフな方にもおすすめ出来るカメラバッグです。まだ店頭にならんでいるか分かりませんが、見かけたらぜひ触ってみてください!