トラベル三脚におすすめ!「SIRUI T-005KX+C10X」レビュー。一眼レフも大丈夫なコンパクト三脚。これすごくいいです。
※購入時より価格が上がってしまい、現在は10,000円以下では中々購入できないようです。(2016年7月追記)
コスパを求め続けて無駄遣いを続ける管理人ですが、今回はSIRUIのトラベル三脚 “T-005KX+C10X” を購入しました。
私の機材はミラーレスが中心だったので、いままでは旅行のお供にVelbonのミニ三脚 “Velbon Cube” を愛用していました。
コンパクトで軽量で好きなのですが、さすがに数年使うと全体的にガタつき、やっぱり高さがちょっと低いよね、ミニの癖にローアングルがいまいちだよね、長時間露光は無理だよね、ちょっと重い機材を載せると雲台が傾いて構図が決まらないよね。と、いろいろ不満が増えてきました。
トラベル三脚と言えばVelbonのウルトレックシリーズが有名で、マンフロットもBefreeシリーズを展開しています。さらにはAmazon Basicのカーボントラベル三脚も安く販売され、現在トラベル三脚群雄割拠の時代を迎えています。どれを購入しようか迷っていましたが、前回行った比較記事で思わぬダークホース”SIRUI”のトラベル三脚のスペックの高さに心を動かされました。
“SIRUI” のスペックは同クラスの三脚と比較してみると耐荷重などで若干過剰な感がします。が、実際そうなら申し分ないというところ。そんなこんなで購入してしまったので、今回はSIRUIの”T-005KX+C10X”をレビューしていきたいと思います!
中身をチェックする
付属する中身は
- T-005KX(三脚)
- C10X(雲台)
- TY-C10(クイックシュー)
- カラビナ
- 三脚ケース
- SIRUI保証書
- 取扱説明書
が入っていました。
仕様をチェックする
仕様をチェックします。
SIRUI T-005 | |
実売価格(2015年4月現在) | ¥ 9,054 |
全伸高 | 138 cm |
伸高(EV格納時) | 121 cm |
最低高 | 35.1 cm |
縮長 | 33.5 cm |
素材 | アルミ |
脚パイプ直径 | 最大:22 mm 最小:10 mm |
脚段数 | 5 |
色 | ブラック レッド ブルー |
耐荷重 | 4 kg |
自重 | 1.03 kg |
重さ1.03kgで耐荷重4.0kg。軽いのにたっぷり乗せられます!
Panasonic LUMIX GH3(376g)とLUMIX G X VARIO 12-35mm(305g)の組み合わせ、
D750(850g)とAi AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(935g)の組み合わせでも問題ありませんでした。
外観をチェックする
全体を見てみると工作精度は高いと感じます。細かい部分でも安っぽさは感じません。
格納時の縮長は33.5cm。格納時の幅はVelbonのUTシリーズよりコンパクトです。
縮長は61.0cm。
付属のカラビナを付けることができ、重りをひっかけることができます。
足にはウレタングリップがついてます。これが好きです。購入の動機はウレタングリップといっても過言ではないかもしれません。
5段目のパイプ径は1cm。さすがに細いですね。
足は5段。一つずつ回して伸ばします。ロックを外すと自重で足が伸縮するので慣れるとそこまで手間ではないと思います。ちなみに私は手が大きめなので一気に回せます。
Velbonのウルトラロック式に比べると若干めんどくさいですが個人的には許容範囲です。
左のつまみが自由雲台のロック。右のつまみで横(パン)方向に回転できます。
この雲台の出来が非常によいです。軽くしめるだけでしっかりボールが固定され、あまり力を入れる必要はありません。言葉で表現するのは難しいですが動きが全体的にぬるぬるしてます(いい意味です)。
重さは1.03kg。片手で楽々ですね。
足を開いてみる
脚を開きました。三段階で調節が可能です、これは一番狭いパターン。
一段開きました。
一番開いた状態です。
足を開きたい場合は、ここの段々に引っかかりを合わせます。金属のラッチがカチカチとしっかり固定してくれます。
一段変更してみました。
カラビナは取り外し可能です。ここに重りをひっかけてブレを抑えます。もともと1kgしかないのでお茶のペットボトルでも十分効果がありそうですね。耐荷重は4kgなのでやりすぎも注意といったところでしょうか。
足を延ばしてみる
5段伸ばした状態です。高さは123.5cm。
これがセンターポールを伸ばすと15.5cm伸び。高さは139.0cm。
身長170cmの私ですが、さすがにカメラを載せてもファインダーがアイレベルまで届きません。
ちょっと屈んだ体性になってしまうので、チルトやバリアングルの液晶ディスプレイを搭載したカメラがおすすめです。
エレベーターを伸ばしていませんが170cmからの視線です。チルト液晶がないと厳しいですね。
自由雲台ですが、縦位置にできるように窪みがあるので縦位置撮影も可能です。ボールを固定したまま、水平にも稼働するので非常に楽にセッティングができます。
センターポールが外せるのでローアングルの撮影もなんなくこなせる
このセンターポール。外せます。
センターポールがネジになっているので、回すとスポっと外れます。
パーツをバラバラにしてみました。雲台もとります。
雲台にネジだけくっつけます。
これを直接差し込むと。
出来上がり。
地面にへばり付きながら写真を撮っていたら、散歩中の犬に吠えられました。
こんな感じでローアングルからの撮影もお手の物です。
ほかにもチェック
いつもの鞄にもすっぽり。小さいは素晴らしい。
袋も安っぽさはありません
クイックシューを取り外したところ。
クイックシュー。専用のクイックシューが若干高いのが残念なポイント。その分しっかりしています。
クイックシューの裏側。ネジ式なのでコインが必要ですね。
アップ1
アップ2
いい夕日でした。
普通の三脚と並べてみる
普段使っている三脚と並べてみました。まじまじとみると大きさの違いがすごいですね。
撮ってみました
お台場で夜景を撮る
お台場で撮ってきました。操作性も良好。軽いので移動も楽々です。
自由雲台が使いやすいのでアングルが決めやすいです。
試しに60秒で露光しても特に問題ありません。ブレもなくしっかり解像していました。GX7と12-35 f/2.8 の700g程度の組み合わせなのでまだまだ余裕がありました。
花火を撮ってみる
D750とAI AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-EDの組み合わせ。1.2kgほどでしょうか。
重りをつけ、リモートレリーズを使用してのバルブ撮影10秒程度の写真を3枚程合成しましたが特に問題ありません。等倍で見てちょっと甘いのは現行レンズではない古いレンズのせいです。私的に等倍でみることがないので許容範囲です。
こんな感じです。
花火大会などの一般の人もたくさんいる場所でも、あまり威圧感のないコンパクトな三脚との組み合わせはすっきりしていていいと思います。
今回のまとめ
いいところ
- 10,000円ちょっとで安い
- 1.03kgと軽い
- 4kgの耐荷重で剛性もなかなか
- センターポールが外せるのでローアングル撮影もできる
- 重りをぶら下げる場所が用意されている
- 工作精度が高い。所有欲も満たせる。
- 雲台の出来がなかなかいい
- 付属の袋も悪くない
- カラビナ、六角レンチとおまけも充実
よくないところ
- 高さがアイレベルまで届かない
- 雲台に水準器がない
- ローアングル撮影時の分解はちょっとめんどくさい
- クイックシュー の裏ネジが普通のネジなのでカメラに取り付けにくい
日本にはVelbon、スリックという会社があるので、中国のSIRUIには手を出す方はあまりいないかもしれませんが、思った以上にいいものでした。
販売代理店も老舗の写真・映像機器関連の総合商社さんなので、サポート関連もそこまで悪くないと思います。メーカーに拘りがなければ手を出してみてはいかがでしょうか?
もくじ