手に入れた当初から、急にピンぼけのような写真が撮れることがありましたが、今回はその原因について簡単にまとめておきたいと思います。
結論から書くと富士フイルムには問い合わせ済みで、「現象は確認済みでファームウェアにて対応するように進めている」そうです。特に騒ぎ立てようといった目的ではなく「XF16-80mmF4 R OIS WR」の描写性能が悪いわけではないので、違和感を感じて手放してしまう前に、問題とその経過、できる対策を周知しておこうと考えて書きました。
※2019/11/11に「OIS制御機能を向上」したファームウェアv1.02が公開されています。
多少は改善されますが私の個体では治ったとは言えない状況です。気になる方は各自テストを行いましょう。回避策としては電子シャッターを使うことをおすすめします。
※ファームウェアv1.03 ~ v1.05の修正内容ではOISについての言及がなく、テスト結果も同様です。
シャッタースピード1/125秒の時に微ブレが発生する
※2019/11/23追記
ファームウェアのバージョンが1.02になって改善されている印象です。「TRIP FLAP」さんのブログで検証されていますので確認してみてください。
私の環境で微ブレ現象が起きる状況は以下です。
- X-T2
- XF16-80mmF4 R OIS WR
- ファームウェア v1.01
- メカシャッター
- 手ブレ補正ON
- シャッタースピード 1/125前後で顕著に微ブレが発生する
問い合わせを行って問題を認識しているそうなので私の個体特有ではないのかなと思いますが、全ての個体がそうなのかといえば分かりませんし初期ロット以外では改善される可能性もあります、また、X-T2は比較的シャッターショックが大きいので相性もあるかと思います。X-T3ではシャッターショックが軽減されていたり、X-H1はフェザーシャッターと呼ばれる用にメカシャッターによるシャッターショックが軽微です。機種ごとにシャッターのフィーリングは変わっているのでその他の機種では問題が起きてない可能性もあります。同じレンズをお持ちの方は確認してみてください。
微ブレの確認
左がSS1/125、右がSS1/60です。両方ともメカシャッター時の写真です。
ブラケット撮影時のもので、露出は現像時に合わせています。左の方がシャッタースピードが1/125秒と速いですがブレが発生し、右の1/60秒の方が遅いはずですが多少のブレに収まっています。今回の現象は左の写真のように、二重になるような不自然なブレが現れます。
こうしてブログサイズまで落としてしまえばあまり気になりませんが、比べてしまうと明らかに解像感が違って左の写真はもやっとしています。
電子シャッターを使ってチェックしてみた
原因を考え色々検証した結果、メカシャッターと特定のシャッタースピードとの相性に問題があると分かりましたので、電子シャッターを使ってシャッターのショックを消して確認してみます。
テレ側のチェック
左がメカシャッター、右が電子シャッター。
明らかですね。ブレ方にはムラがありますが、ここまで顕著に違いが現れるとやばいですね。
広角側のチェック
左がメカシャッター、右が電子シャッター。
広角側ですがこれも明らかにブレてしまっています。せっかくシャープに写るレンズなのにもったいない状態です。
富士フイルムに問い合わせたら対応中とのこと
冒頭でも書きましたが、富士フイルムは現在ファームウェアの準備中とのことです。現在のファームウェアのバージョンは1.01です。更新されるまで気長に待ちましょう。
「電子先幕シャッター」「電子シャッター」を使って一時凌ぎ
このレンズを使用している方で違和感を感じ始めた方もいると思いますので、ファームウェアで対策されるまでは一時凌ぎとして「電子先幕シャッター」「電子シャッター」に切り替えて撮影したほうが懸命かと思います。X-T3などの「電子先幕シャッター」が搭載されている機種であればそちらを使った方がいいかと思います。
電子シャッターを使った場合のデメリットとしては高速な被写体を撮影するときにローリングシャッター現象で被写体が歪んでしまうことがあります。動き物を撮影する時には気をつけましょう。
微ブレさえなければ約85mm(35mm換算)でも1/10秒でしっかり止まるレンズなので頑張ってほしいですね!
ちなみにこの問題で思い出したのは、以前にマイクロフォーサーズの機種でも起きていたメカシャッターの微ブレ問題でした。この時も1/125秒で問題起きていましたね。手ブレ補正の鬼門は1/125のようです。ファームウェアがアップロードされたらまた更新するので経過を観察して行きたいと思います!
※2019/11/11に「OIS制御機能を向上」したファームウェアv1.02が公開されています。
多少は改善されますが私の個体では治ったとは言えない状況です。気になる方は各自テストを行いましょう。回避策としては電子シャッターを使うことをおすすめします。
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