RAWファイルも容量無制限にバックアップ!Amazonプライムフォトって使えるの?各カメラメーカーの対応を調べてみた

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今回は、RAWファイルも無制限にアップロードが可能になった「Amazonプライムフォト」を紹介していきます。

写真を趣味としてやっていると悩みの種になってくるのが写真のバックアップ問題です。写真を始めると、月日を追うごとに膨大な量のファイルとなり。さらにRAWファイルを使いはじめると加速度的にPCの容量を圧迫していきます。

そんな時にはHDDの増設でもいいのですが、今回はバックアップの新しい選択肢としてオンラインストレージの「プライムフォト」がどうなのか、また他のサービスと比較しても初めて搭載された、容量無制限の「RAWファイル」のバックアップに焦点を当てて「プライムフォト」試していきたいと思います。

Amazonプライムって?

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「Amazonプライム」はAmazonに年間3,900円(税込)を払ってプライム会員になると、Amazonから様々な特典が得られるサービスの名称です。

2016年7月現在、プライム会員が利用できるサービスは、プライム対応商品の配送料無料当日配達時間指定AmazonビデオAmazonミュージックの各種サービス、さらにはプライム会員限定セールなども実施されています。

今回紹介する「Amazonプライムフォト」もそのサービスの一つとして会員に提供されるサービスで、会員であれば別途費用がかかることはありません。

30日の無料体験もありますので気軽に試してみてください。

Amazonプライムフォトって何ができるの?

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AmazonプライムフォトはGoogleフォトやFlickrに似た写真のためのクラウドストレージです。今までのサービスと決定的に違うのが、対象の写真ファイルと、RAWファイル全て無制限に、JPEGであれば無劣化に保存できるようになったことです。

他のサービスとも共通ですが、Web、スマートフォンアプリから簡単にアクセスすることができるのも便利なポイントです。

AmazonプライムフォトとGoogleフォト、その他サービスとの違い

Amazonプライムフォト Googleフォト Dropbox Flickr
価格 年間3,900円(税込み) Googleサービス共通
15GBまで無料
100GB 1.99ドル/月
1TB 9.99ドル/月
2GBまで無料
1TB 1,000円/月12,000円/年
1TBまで無料
無制限 5.99ドル/月 49.99ドル/年
JPEGファイル 無制限 無制限 (1,600万画素まで) ストレージの上限まで ストレージの上限まで
PROは無制限
RAWファイル 無制限 ストレージの上限まで X(アップロードできない)
JPEGファイルの画質 無劣化 劣化(自動で圧縮)
無劣化の場合ストレージに加算
無劣化 無劣化
スマホ対応
ソーシャル機能
Google+と連携

基本的なSNS機能
アルバムの共有
URLを生成(長い)
ダウンロード

URLを生成(短い)
ダウンロード
共有した人でもアップロード可能
コメント機能

URLを生成(ちょっと長い)
ダウンロード
別機能で誰でもアップロード可能
コメント機能

URLを生成(短い)
ダウンロード
コメント機能

簡単に比較してみました。

Amazonプライムフォトは、有料とはいえJPEGもRAWも劣化なく無制限に保存できるところが最大の違いです。GoogleフォトはJPEGが無制限ではありますが、1,600万画素まで、自動圧縮による画質の劣化など条件付きの無制限です。

それでも共有機能に関してはGoogleフォトの方が圧倒的に使い勝手がよく、使い分けができるサービス同士だと思います。

アップロード無制限に対応するファイルを確認する

Amazonのサイトを確認すると「JPEG、BMP、PNG、GIF、および一部のTIFFとRAWファイル」となっています。一般的に使用する写真用のファイルは網羅されていますね。

RAWファイルの注意事項

問題は肝心のRAWファイルでしょうか。Amazonのサイトを確認すると、主に対応しているメーカはニコン、キヤノン、ソニーとなっています。ペンタックス、富士フイルム、パナソニック、オリンパスなどが掲載されていませんね。

各社のRAWファイルが無制限に対応しているか調べてみる

たった3メーカーの特定の機種しか対応してないのであれば、せっかくのサービスも使い勝手が悪すぎます。

というわけで、各社のRAWファイルをアップロードして対応状況を簡単ですが調べてみました。

もちろん全てのメーカーのカメラを持っているわけではないので、今回は下記の海外サイトからそれぞれ現時点(2016年7月)でのほぼ最新機種のRAWファイルで調べてみました。

確認したのは以下のカメラです。

  • ニコン D500
  • キヤノン EOS 80D
  • ソニー A6300
  • ペンタックス K-1
  • 富士フイルム X-Pro2
  • シグマ DP3 Quattro
  • パナソニック LUMIX GX7 Mark II
  • オリンパス PEN-F
  • リコー Ricoh GR II
  • ライカ SL (Typ 601)

アップロード前

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こちらがアップロード前の使用ストレージの状況です。

赤い線で囲った箇所にご注目ください。

アップロード後

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10枚アップロードしましたが、右上の使用バイト数に変化はありませんでした!

全てのメーカーのRAWファイルが写真として登録できましたね!シグマのRAWファイルは無理かな?と思っていましたが問題ないようです。

ただしプレビューの対応がいまいち…

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全てのRAWファイルがアップロードされたので一覧画面に戻ってみました。

すると写真としてアップロードはできているのですが、プレビューを見ることができないファイルがいくつかありました。

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ラノベの文章のようなエラーメッセージが表示されました…。

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ニコンやペンタックス、リコーではこんな小さなプレビューが。

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キヤノンとライカのみ大きいサイズでプレビューが確認できました。

一応RAWファイルにはプレビュー用のJPEGファイルが埋め込まれているのですが、対応状況はまちまちのようですね。

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ニコン、キヤノンのカメラに加え、Adobeの統一フォーマットDNGであれば最低限プレビューが読めるようです。

対応表に出ていた Sony A7 で試してみると

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ダメでした。対応表にでているからといってプレビューが表示できるようではないみたいですね。

使い勝手と転送速度は?

デスクトップアプリは転送だけ

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デスクトップアプリはアップロード・ダウンロード専用のアプリで、写真の閲覧は出来ません。

アップロードは、Webからも可能ですがデスクトップアプリを使うと非常に簡単です。シンプルですっきりしている見た目もいいですね。

特定のフォルダを監視し、自動でアップロードするのではなく。基本的に手動でアップロードを行います。自動でアップロードされると不必要なファイルだらけで収集が付かなくなってしまうタイプなので、こちらの仕様の方が好みです。

スマートフォンアプリは閲覧も

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iPhone版のスマートフォンアプリです。さくさく軽快に動作するので使い勝手は悪くないです。ただ使い方によってはRAWファイルとJPEGが混在してしまうので、どちらかの表示だけができると助かりますね。

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RAWファイルの場合小さいプレビューを無理やり引き伸ばしていいるので、荒い表示になってしまいます。

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自動保存機能もありますね。スマートフォン内の写真のバックアップにも重宝できそうです。

転送時間

約10GBをアップロードしてみたところ、アップロードに約1時間10分程かかりました。

下記のサービスで調べたところ、私の環境でアップロードの速度が約4.4MB/s。1分間に264MB。1時間に15GB程度。他の作業もやりながらだったので妥当な速度かと思います。

 

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最速でどれだけの速度がでるかはわかりませんが、おそらく回線速度に依存するかと思います。

 

今回のまとめ

今回も長々と書いて行きましたが、RAWファイルが無制限に保存できるのは、他のサービスにはないメリットです。RAWファイルのプレビュー機能、共有機能などは弱いので、プライムフォトはGoogleフォトと使い分けをして、RAWファイル専用の「倉庫」として使うのが最適かと思いました。

そして、最大の問題点は「回線速度」でしょうか。

私の環境では1時間に10GB程度のファイルを転送できるため、使い方的にも問題ありませんが、転送量が限られた環境や、外出先でのWi-fiしか使えない環境など難しい難しい場面もでてくるかと思います。

自宅でいくらNASや外付けHDDにバックアップしているからといっても、不意な出来事でファイルが消失する可能性はつきまといます。そこでAmazonのような信頼度が高いサーバーを使用した、クラウドサービスを利用しておけば安心できますね。

すでにプライム会員であれば、せっかくなので是非使ってみてください!そうでない方も試しに利用してみてはいかがでしょうか?

それではよい写真ライフを!

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